デニス・ガートマン氏が、米国株の弱気相場入り確定を予想した。
弱気相場の深さはさほど大きくなく、来年15-20%程度の下落ですむだろうという。
このような時の適切な対応法は、株式の保有を極めて大きく減らすことだ。
米市場はまだ明らかな弱気相場ではないが、すぐにそうなるだろう。
ガートマン氏が米市場の危うい現状をFox Businessで解説した。
世界の株式市場は1月29日から弱気相場に入ったとし、どうしても株式を買わなければいけないなら米国株しかないと言う。
しかし、その米市場にも極めて慎重だ。
2点心配な現象が見受けられるためだという。
- 出来高が下げトレンドを示唆
「出来高が増えるのが上がる時ではなく下がる時のように見える。」 - 馴れ合い売買の疑い
「ある日ダウが上げれば、NASDAQが下げても市場は好調とみんな思ってしまう。
これは馴れ合い売買かもしれず、一般投資家を呼び込もうとするものだ。」
さらに、最近の米市場のセクター・ローテーションも弱気相場入りを示唆しているとし、相場ごとのセクターの特徴を解説した。
- 強気相場: ハイテク、高ベータ、高PER銘柄が上がる。
- 弱気相場: これらが下がる。
この2つの間の遷移が今起こっているのだという。
「高値銘柄からクォリティ銘柄や安全な銘柄への乗り換えが起こっている。
これは長く続いた強気相場から弱気相場が始まるであろうこの局面としてはとても通常のことなんだ。」
ガートマン氏は、近いうちに米市場の弱気相場入りがはっきりするだろうと予想する。
来年の米国株市場について15-20%の下落を予想するが、決して特殊なことではなくネガティブに捉えるべきではないという。
実際、これは比較的好ましい弱気相場、とても特殊な弱気相場だ。
弱気相場は25%、30%、40%も下げるものだが、今回そこまで行くとは思わない。
経済は好調で、今後も好調であり続けるだろうからだ。