JPモルガン:2019年半ば過ぎにレッド・ゾーン入り

JPモルガンは、米経済が景気サイクル終期に入ったとして、投資リターンの低減を予想している。
金利は2019年半ば過ぎにレッド・ゾーン入りし、株価に悪影響が及ぶと予想している。


「債券市場の挙動やその波及を見ると、これが(景気)サイクル終期のダイナミクスの兆候であることがわかる。
これは来年にかけて市場ボラティリティを押し上げ、株式を除くほとんどの市場を現金よりアンダーパフォームさせ続けるだろう。
ファンダメンタルズとバリュエーションの面で、サイクル終期の脆弱性が高まっている。」

JPモルガンのJohn Normand氏のレポートをBloombergが伝えている。
「ファンダメンタルズとバリュエーション」とは利益とPERを指し、この双方が脆弱になっていると考えているのだ。

景気拡大がピークに近づいている。
この先、リスク資産は最後のひと上げを見せることもあるが、中期的には厳しい下り坂が待っている。
たとえ急落とはならなくても、だらだらと続く下り坂に苦しむかもしれない。
だから、投資家は自身の投資を現実的に眺めなければいけない。


「これは、幅広い資産についてとても低い絶対リターン、リスク調整後リターンの目標を正当化するものだ。
・・・
ほとんどの投資家は満足しないだろうが、米経済がますますサイクル終期に見えてくると、こうしたリターンが現実的なものになってくる。」

サイクル終期をもたらすのは過去と同じく金利上昇だ。
ノーマンド氏は2019年半ば過ぎに米10年債利回りが3.5%に達するとの予想を掲げる。
さらに金利上昇要因となるイベントがあれば、予想水準は4-5%に跳ね上がるのだという。

ノーマンド氏は、金融が引き締まり実質短期金利が1-2%まで上昇してくると米国株が試練の時を迎えるようになるという。
それならば、いまだに実質短期金利はゼロ近傍にあるから、米国株はさほどの打撃を受けないはずだ。
ではなぜ先週の急落が起こったのか。
ノーマンド氏は「サイクルの最も不利なマクロ的環境」が強く効いたのだと解説する。
FRBの金融引き締め、世界経済の鈍化、原油高、米中摩擦などが企業収益の見通しにまで影響しだしたのだ。

もしも私たちの予想が正しく、FRBが2019年を通して四半期ごとに利上げするなら、実質金利は2019年半ばすぎにレッド・ゾーンに入る。
米10年債利回りで言えば、実質金利が1.5%超、今の水準より約50 bps上昇すれば、株式リスク・プレミアム(PERの逆数)は長期平均まで圧縮され、株式の相対的な魅力を減じてしまう。


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