レイ・ダリオ:今とるべき投資スタンス

ブリッジウォーター・アソシエイツのレイ・ダリオ氏が、自身の投資スタンスを端的に総括している。
個々の指摘は過去の発言のとおりだが、単純明解なロジックで投資スタンスを説明している。


今や(米中の対立が)単なる貿易戦争にとどまらないことは明らかだ。
この広範な対立・戦争がどのような状況に至るかを正確に予想することは、政策を決めている政策策定者を含めて誰にもわからない。

世界の市場が大揺れに揺れた今週、ダリオ氏が自身のSNSに書いている。
ダリオ氏の関心事は一時の株価調整や金利上昇ではない。
あくまで100年に一度というような大きな社会・経済の変化に注目しているのだ。
ダリオ氏は以前からポピュリズムの台頭トゥキディデスの罠への発展を警告してきた。

実際のところ、米中の対立は貿易摩擦という範疇には収まらない。
技術・知財の窃盗、諜報活動、サイバー攻撃、制裁違反、台湾の扱い・・・
最近では米中の艦船の異常接近まで起こっている。
ダリオ氏は、軽いものから深刻なものまでいくつかシナリオを想定する。


  • 関税に限定: 少々のインフレ上昇と成長鈍化が起こるだけ。
  • サプライ・チェーンの阻害: 企業の効率・収益性に大きな悪影響を与える。
  • 技術や知財の持ち出し・持ち込み禁止: それを行ってきた企業の活動が阻害される。
  • 資本戦争: 中国が米国債への投資をやめる、あるいは保有分を売却する。
  • 武力衝突

関係には満ち引きがあるだろうが、サプライズが対称的に起こるかぎりは、市場が織り込んでいるよりも対称性はダウンサイドに寄っているように思える。

ダリオ氏は、市場がこれまであまりにもこのリスクに対して無頓着だったと言いたいのだ。
リスクの存在を認識・理解していても、価格への織り込みはあまりにも楽観的にすぎた。
そこに、現在特有の金融環境が追い打ちをかける。
ダリオ氏の投資スタンスはこうだ。

これが短期・長期の両方の債務サイクルの終盤に起こり、中央銀行は長いデュレーションの資産を抱えながら(金利がとても低いために)引き締めを行っている。
これはリスク・オフの姿勢を取るのが望ましい環境だ。


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