ピーター・シフ:FRBの救済も効かないかも

Euro Pacific Capitalのピーター・シフ氏が、2日続けての米市場下落についてコメントした。
弱気相場入りとなるかどうかはFRB次第と言いながら、FRB市場介入でも功を奏さない可能性もあるという。


「ドナルド・トランプは今日のスピーチで『自分が大統領に選ばれた時またその前に経済は崩壊の危機を迎えていた』と言ったが、それは正しい。
しかし、今ではさらに大きな崩壊の危機にある。
ドナルド・トランプがやったのは、オバマが生んだバブル、より正確にはFRBが生んだバブルをさらに膨張させたことだ。」

シフ氏がロシア国営RTで話した。
同氏によれば、最近のいくつかのバブルとその崩壊はFRBが招いた現象だという。
金融緩和でバブルを生み出し、大きく育て、そして金融引き締めでバブルを弾けさせているという。
これを繰り返すたびにFRBの弥縫策も大きくなり、バブルも大きくなる。
自由市場ならばバブルは頻繁にガス抜きされるだろうが、FRBはむしろ弾けないような政策をとりたがる。
だから、今回のバブルとその崩壊はより深刻な結果を生むと予想する。

バブルになっているのは単に株式だけでなく、経済全体がバブルなんだ。
このバブルの崩壊の後にくる景気後退は、今私たちがグレート・リセッションと呼んでいる金融危機(リーマン危機)の後のものより深く過酷なものになるだろう。


シフ氏は、トランプ大統領がFRBの利上げを批判している点についてもコメントしている。
同氏によれば、今のFRBがおかしいのではなく、これまでのFRBがおかしかったのだという。

「利上げはFRBがやった最もまともなことだ。
問題なのは、利上げが十分でなかったこと。
本当におかしいのは、金利をゼロにすることだ。
さらにおかしいのは、可能な限りゼロのまま据え置いたことだ。
本当におかしいのは、3回のQEとオペレーション・ツイストを実施したことだ。
つまり、これまでがずっとおかしかったんだ。」

FRBの金融政策は正常化しつつある。
これは予想できたことなのに、トランプ政権は財源があやふやな大規模財政刺激策に踏み切った。

「トランプ政権における経済指標は、すべて債務拡大の代償をともなうものだ。
(その前から)すでに大きな財政赤字に苦しんおり、うなぎのぼりだった。
それなのに政府支出を増やし、それをまかなう歳入を減らしてしまった。」

シフ氏は、トランプ政権の経済政策に大きなコストがともなう点を懸念する。
少しの時間は買えたかもしれないが、そのつけはいつか払わなければならないという。
そのつけとは、バブル崩壊による痛みである。

すべての弱気相場は、最初は調整程度に見えるものなんだ。
しかし、そこから上げ下げがあって弱気相場になっていく。
今回のはすべての弱気相場の源となる可能性がある。
それはFRBがいつ介入し救済するかによるだろうが、それが効くかどうかはわからない。


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