ピーター・シフ:1987年より悲惨なトリプル安

Euro Pacific CapitalのPeter Schiff氏が、月初からの金利上昇についてコメントしている。
ブラック・マンデーのあった1987年と比較し、状況ははるかに厳しいと指摘している。


金利が上昇している。
もちろん、かつてのような高さまで戻ったわけではない。
しかし、スタートの金利の何%分(%ポイントではない)上昇したかで言えば、スタートの低さから言っておそらくかなり大幅だ。
そしてもちろん、経済は1987年よりレバレッジをはるかに高めている。
当時よりはるかに金利ショックに対して脆弱だ。

シフ氏がウェブキャストで語った。
弱気派の中では現在の状況をさまざまな過去の時点と比較するやり方がさかんだ。
大昔で言えば大恐慌前の1920年代、戦争に突き進む1930年代後半
最近で言えばブラック・マンデー前、アジア通貨危機前、ドットコム・バブル前、サブプライム/リーマン危機前といった具合だ。
シフ氏は今回、ブラック・マンデー前の1987年との類似性を示唆している。

現在と1987年の類似性を指摘する人は実は少なくない。
学界で言えばバリー・アイケングリーン教授
投資家では、ジェフリー・ガンドラック氏、マーク・ファーバー氏、スコット・マイナード氏らだ。
1987年は金融引き締めが市場をオーバーキルした年だった。
現在、米経済・市場にかかるレバレッジははるかに大きい。


シフ氏は、さらにもう1つ悪化した要因を指摘する。
貿易赤字拡大である。

「1987年みんな貿易収支について心配していた。
今は心配する賢い人が減ったが、貿易赤字は今の方が当時より重大だ。」

米国の貿易赤字
米国の貿易赤字

トランプ政権の通商政策は2国間協議により人為的に貿易赤字を減らそうというものだ。
しかし、貿易を決めるのは政府間の取り決めだけではない。
むしろ、貿易を決めるのは各国経済の特性だ。
トランプ政権の経済政策はむしろ貿易赤字を悪化させるものが多い。
供給制約がある中で大規模な財政刺激策を講じれば、喚起された需要は輸入に向かうしかない。

シフ氏は1987年との相違点として米中貿易戦争を挙げている。
状況は1987年よりはるかに悪いと強調し、直にトリプル安がやって来るという。

単に下落している債券市場だけではない。
1987年と同じ理由でドルも下落し、株式市場も下落するだろう。
今が当時と違うのは、問題がはるかに悪化しているのにみんなが無視していること。
このため、はるかに大幅に下落することになろう。


 - 海外経済, 投資 , , ,