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ガンドラック:ウソに騙されるな
2018年10月10日

新債券王ことDoubleLine Capitalのジェフリー・ガンドラック氏が、米金利上昇を予想した。
金利上昇のリスクを過小評価するウソに騙されてはいけないという。


CNBCで《金利が2%上がってもまだ低金利なのだからたいしたことではない》と言っていても信じるな。
これは重大なことだ。
金利上昇が続けば、金利は株式にとって大問題になる。

ガンドラック氏の故郷バッファローでの講演の様子をThe Buffalo Newsが伝えている。
同氏は35年にわたる債券の強気相場の転換点を2016年7月と言い当てている。
当時、市場心理は低調で、市場関係者の多くは、米金利がさらに低下しうると見ていた。
あれから2年あまりで米10年債利回りは2%弱上昇し、米金利は上昇トレンドに移行したように見える。

米10年債利回り
米10年債利回り

ガンドラック氏は今後も長期金利は上昇を続けると予想し、それが米経済に及ぼす影響を2つ挙げた。

  • 住宅市場: 住宅ローン金利上昇により住宅購入が難しくなり、住宅市場を圧迫する。
  • 政府債務: 政府の利払い負担は2%の金利上昇で年1,400億ドル増える。

米経済の金融緩和効果の伝達経路は日本とは少し異なる。
製造業主導の経済ではないため、金融緩和で刺激できる企業の設備投資は限定的だ。
相対的に効果が大きいのは住宅投資とその他の資産効果である。
住宅その他の資産市場の圧迫は経済に大きな打撃となる。

さらにトランプ政権は、財源のともなわない減税・支出拡大によって問題を複雑にしている。

「米国はとてもおかしなタイミングで成長促進剤を散布してしまった。」

普通なら景気後退期のカンフル剤として使用される大規模財政刺激策が、景気拡大が進む局面で講じられた。
足元の経済はいっそう温まったが、財政悪化、インフレ押し上げ(により利上げ)というおまけもついてきた。
ガンドラック氏は、先行指標を見る限りすぐの景気後退は予想されないとしながら、株式市場のリスクは高まっているという。
米国株市場は外国市場を引き離し上昇を続けたが、実は上昇したのはごく一部の銘柄に限られているのだという。
AmazonとAppleだ。

株高の範囲が狭まっていることが問題の兆しだ。
2つの銘柄が全体を押し上げているが、これはとても危険だ。
(雷が落ちそうな)高いポールが立っているAmazon、Appleには近づかない。


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