グッゲンハイム:1987年10月を彷彿とさせる

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Guggenheim Partnersのスコット・マイナード氏が、5日発表の米雇用統計についてコメントしている。
FRB利上げは市場予想と中立金利を超えるとして、現在がブラック・マンデー前に似ていると話している。


「FRBの政策方針がさらに支持された:
本日の雇用統計は経済が完全雇用であることを反映したものだ。」

マイナード氏が5日の雇用統計を受けてツイートした。
従前からタカ派的なFRBを予想してきた同氏は、引き続き順調な雇用統計に意を強くしたようだ。
マイナード氏は雇用統計の内容を解説する。

「本日の雇用統計は完全雇用がどのようなものであるかを示すものだ:
労働参加率は横ばい。
非農業部門就業者数が134千人増。
結果、失業率は(1969年以来最低の)3.7%となり、力強い賃金上昇となった。」

労働参加率が横ばいになったのは、米経済のたるみがなくなりつつあることを暗示する。
就職をあきらめる人が減り、逆に潜在的な労働者数も限られてきている。
就業者数が近年の水準より減ったのは、就職口が減ったというより、労働者の供給が減ったということだろう。
それが証拠に失業率は依然として歴史的低水準にある。
賃金上昇は前年比2.8%増とわずかに鈍化したものの、この水準は2%物価目標に対しデフレ的に働くものではなくインフレ的に作用するだろう。


今年が景気のピーク

ジェローム・パウエルFRB議長が言う通り、米国債利回りの上昇は『かなり強い』経済を反映したものだ。
しかし、気を付けろ。
2018年は景気サイクルのピークだ。
2018年にあと1回、2019年に4回のFRB利上げを予想する。

世の強気派たちは、金利上昇について良好な経済を反映したものだから心配いらないという。
しかし、それは悪意ある近視眼にすぎない。
確かに、金利上昇の初期は経済・株式市場ともにいい時期であることが多い。
しかし、やがて金利上昇が経済・市場をオーバーキルするのが通常だ。
振り返れば、そこが景気のピークだったことになる。

FRB利上げは市場予想と中立金利を超える

2018年にあと1回の利上げがあるのはFRBにとっても市場にとってもコンセンサスだろう。
しかし、2019年4回というのはかなりタカ派的な予想だ。
FRBは3回、市場は2回以下というのが現状のコンセンサスだろう。

現在2.00-2.25%のFF金利誘導目標をさらに1+4回利上げすれば3.25-3.50%となる。
長期のFF金利のドット・プロットを見ると、最頻値が3.00%、その次が2.75%だ。
マイナード氏予想の利上げが実現すれば、FF金利は中立金利を上回るかもしれない。
同氏は、中立金利に制約を受けないFF金利調節が始まると見ているのである。

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