債券王たちが米金利上昇に反応

新債券王ジェフリー・ガンドラック氏、債券王ビル・グロス氏、元PIMCO CEOモハメド・エラリアン氏が米長期金利・超長期金利についてコメントしている。
優れたトレーダーと優れたファンダメンタリストの意見を聞いておこう。

「米国債利回りにはっきりとした上昇傾向が見られ、10年は現在3.12%で売買されている。
強い経済データに押されて、2011年以来最高水準にまで上昇した。」


エラリアン氏が昨日ツイートした。
ファンダメンタルズを重視する同氏は、米経済の強さに注目している。
米経済の強さは多くの人の予想を超えるものとなり、米金利上昇は必然とも言える。

ドイツとの利回り格差は265 bpとびっくりするほど。
米イールド・カーブの傾き(2年-10年)もわずかにスティープになった。

長期金利上昇は市場の2つの関心事に影響を与える。
まずは米独利回り格差の拡大だ。
エラリアン氏のかつての盟友、債券王ビル・グロス氏はこの格差縮小に賭けて大やけどをしている最中だ。

もう1つの関心事はイールド・カーブの長短逆転。
過去この逆転の後に極めて高い確率で景気後退が到来してきたため、多くの人が注目・心配している。
米長期金利上昇は、この長短逆転が一歩遠のいたことを示唆する。

「利回りとは動く時に動くものだ。
米10年債利回りは現在3.15%に近づいている。」

一方、卓越したトレーダーとしての能力で王の称号を勝ち取ったグロス氏は、債券市場の需給という観点から米長期金利上昇の原因を解説している。
昨日のツイートでは為替ヘッジ・コストの上昇に言及している。


「ユーロ圏や日本の投資家は以前は米10年債の買い手だった。
それが今ではヘッジ・コストの変化のために高くて買えなくなった。」

その上で今後も米10年債の価格下落=利回り上昇が進む可能性が高いと予想している。

例えば独日の保険会社にとっては(為替ヘッジ後の)米債利回りはドイツで-0.10%、日本で-0.01%にすぎない。
この水準で外国人が買ってこなければ、米債価格は下がる可能性が高い。

新債券王ジェフリー・ガンドラック氏は今のところコメントしていない。
最近の発言を復習しておこう。

9月18日のツイート
「米10年債が再び3%を超えたが、今回は金融メディアが心配していない。
30年債が3.25%まで行くか注意しろ。
両方が引けで(節目を)上回ればゲームが変わる。」

同日のReutersへの発言
「30年債利回りが引けで2日連続して3.25%を超えれば、利回り上昇が近いとの兆しになる。」

米10年債(青)・30年債(赤)利回り
米10年債(青)・30年債(赤)利回り

すでに米10年債は節目とされた3%を継続して上回っている。
となると問題は30年債だ。
米財務省データによると30年債利回りは3日に3.25%を上回る3.30%で引けている。
4日も上昇しているので、2日連続での3.25%超えは実現の確率が高くなっている。
ガンドラック氏の予想はまた一歩先に進みそうだ。


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