独Allianz首席経済アドバイザー モハメド・エラリアン氏が、新興国市場への投資について用心するよう説いている。
世界経済のダイバージェンスはまだ続いており、それに逆行するトレードは短期的には推奨できないという。
ダイバージェンスに逆行するトレードを仕掛ける好機か?
今年第1-3四半期、S&P 500指数はiShares MSCI新興国市場指数ETFを19%もアウトパフォームした。
だから、投資家が米国株から新興国市場に移したいと考える気持ちはわかる。
エラリアン氏が昨日ツイートした。
何を言いたいかはチャートを見れば一目瞭然だ。
年初来のS&P 500指数(青)とiShares MSCI新興国市場指数ETF(赤)
なんと食欲をそそられるチャートだろう。
「Buy low, sell high.」に忠実な投資家ならば、下げ続ける新興国市場に興味を持つのは当然だ。
しかし、エラリアン氏は新興国市場投資を推奨しない。
でも、投資家は気を付けないといけない。
歴史を振り返ると、原油高・ドル高・世界の流動性環境の引き締まり・世界成長鈍化は多くの新興国経済にとって破壊的な組み合わせだった。
エラリアン氏はBloombergでも同様の注意を促している。
「今はまだダイバージェンスに逆行するようなトレードを仕掛けるタイミングではない。
いつかやって来るが、今ではない。」