デニス・ガートマン:米長期金利低下、米ドル高

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デニス・ガートマン氏が、インフレ、金利、為替、景気についてコメントした。
米長期金利は低下を予想するものの、ドル相場についてはドル高を予想している。


フィリップス曲線は終わった。
この数年機能しておらず、完全に死んだと見ている。
・・・二度と生き返らないと思う。」

ガートマン氏がBloombergで語った。
ガートマン氏の意図がインフレ動向にあったことは明らかだ。
目下絶好調の米景気。
この好景気で雇用の改善が続いても、インフレが立ち上がることはないと示唆しているのだ。

そして、インフレの安定は金利と景気の先行きに影響を及ぼす。
ガートマン氏は、保有債券の長期化を推奨している。

イールド・カーブの長期側は上昇よりも低下の可能性の方が高いだろう。
先物やCFTCの数字をみると、全員が同じ方向を予想しているため、間違いなく逆方向に振れるはずだ。
全員が同じ方向でポジションをとっている。

2016年半ば、米金利は底を打ったと考えられている。
それ以来、投資家は金利上昇で価格が低下する債券を嫌い、中でもデュレーション(価格の金利感応度)の大きな長期債を嫌ってきた。
ガートマン氏はそうしたコンセンサスに対し逆張りをするよう推奨しているのだ。


米長期金利が低下するなら米ドルはどうなるのか。

米ドルはイールド・カーブの長期側が低下してもおそらくドル高になるだろう。
イールド・カーブが長短逆転するのは間違いない。
時間の問題だ。

ガートマン氏は、為替変動の短期的要因になりうる金利差について長期側の金利とは考えていないようだ。
確かに、2国間で金利と為替に裁定を働かすとなれば、そこで重要な金利差とは通常ヘッジに用いられる先渡し為替レートの期間と同じく短期になるはずだ。
そうした短期側の金利については、引き続きFRB利上げにともない上昇が予想されている。
だから、長期側が上昇しなくても米ドルにはドル高要因が働くはずと考えるのにも一理ある。

しかし、イールド・カーブが逆転するなら、景気後退を通してドル安とはならないのか。

「みんなどこでもイールド・カーブの逆転が景気後退をもたらすと言っている。
私は反対意見だ。
私も景気後退が訪れると考えているが、それはイールド・カーブ逆転によるものではない。」

ここの議論は異論・混乱がある。
イールド・カーブ逆転が景気後退を起こすのか、景気後退懸念がイールド・カーブ逆転を起こすのかは断言しにくい。
後者は真であろうが、前者の効果はどれほど大きいのか。
ガートマン氏は後者の立場をとっているように見える。


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