ガンドラックが独金利に警戒する本当のワケ

新債券王ことDoubleLine Capitalのジェフリー・ガンドラック氏が、独金利上昇の可能性に警戒している。
独インフレは今月、2%物価目標を勢いよく上回りそうだ。


ドイツの消費者物価指数が上昇し2.3%のところまで来た。
これは2011年の水準だ。
それなのに独10年債利回りは2011年より180 bpも低い。
リスクだ!

ガンドラック氏が28日ツイートした。
ドイツのCPIは9月に上昇し前年同月比で2.3%に乗せると予想されている。
前月は物価目標と同じ2.0%だった。

ドイツのCPIと長期金利
ドイツのCPIと長期金利


グラフを見ればわかる通り、2016年半ばからの世界的な金利反転傾向の少し前から独インフレは上昇し、独長期金利を上回る傾向が続いている。
近時の名目長期金利は0.5%だから、実質長期金利は-1.8%と大きく水面下にある。
よほど中立金利が低いのでなければ、この金利水準は相当に強い金融緩和状態ということになる。

米独金利差の危うい均衡

金融市場から見れば、インフレより大きく下回る長期金利の魅力は乏しいことになる。
だから、ユーロを売って他の実質利回りが高い通貨に投資したくなる。
その筆頭が米債であろう。
ところが、これには為替リスクがともなう。
為替ヘッジをするとなるとヘッジ・コストが発生し、これが独投資家の米国債投資にブレーキをかけている。

ヘッジ・コストの水準は金利差・各通貨の需要など多くの要因が重なって決まる。
だから、現状の状況が続くとは限らない。
昨日のガンドラック氏の注意喚起は、現状の危うい均衡が崩れる可能性を無視すべきでないというものだ。

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