投資

ロバート・シラー:企業収益に対する健全な懐疑心
2018年9月26日

市場に欠けているもの

「投資家はこのブームが継続すると信じているように見える。
あるいは少なくとも、他の投資家が継続すると信じていると考えている。
だからこそ、彼らは企業収益の改善に大きく反応するように株を買い上がっているのだ。」


シラー教授は市場に欠けている点を2つ挙げる:

  • 企業収益に対する健全な懐疑心
  • 利益改善を一時的要因と結びつけるナラティブ

貿易戦争の懸念が弱まっても株価が上がらないと嘆く投資家がいるが、そもそも懸念が強まった時も株価はたいして下がっていない。
目先の財政刺激策には先々の財政問題がつきまとうのに、株価はとりあえず目先の景気拡大に重きをおいているようだ。
投資家の感性に楽観バイアスがかかっているとの懸念は決して杞憂ではないだろう。

過去のパターンと一致している

弱気相場は、警告も、明らかな理由もなく訪れる。
あるいは景気後退とともに到来する。
景気後退は企業収益に悪影響を及ぼす。
この結末を保証することはできないが、過去の利益変化への過剰反応のパターンと一致している。

そして日本人が忘れてはいけないのは、利益の変動性だ。
日本株ではPERやCAPEレシオは肝心な時に役に立たない
利益率が低い、外需依存が大きいなどの理由で、日本企業の利益の変動性は米企業のそれの比ではない。
米企業が風邪を引くと、日本企業は赤字決算になり、突如としてレシオが発散する。
だからPERの話をしたがる識者を信じるのは「肝心な時」以外にとどめておくべきなのだ。
幸いにも日本の投資家はそのあたりをすでに理解しているようだ。


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