ジェレミー・シーゲル:リスク・オンで小バブルへ

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永遠のブルが帰ってきた。
ウォートンの魔術師Jeremy Siegel教授が、米市場の短期的な強気相場入りを宣言した。


「みんな(貿易戦争に)ポジションをとっていた。
ショートしていた人たちは突然『おお、これを続けてはいけない』と言い出した。」

米中貿易摩擦が悪化しそうに見えても崩れない米市場についてシーゲル教授がCNBCでコメントした。
こうした米市場の強さが、弱気心理を逆転させた可能性があると教授は言う。

「市場が最終局面に入り見込みでショートしていたヘッジファンドを始めとする投資家が、ここで(ロングに)追随したのだろう。
1月のような小バブルを迎える可能性がある。
1月はモメンタム株に再度火がつき、その後反動が起こった。
しかし、今回は信じられないぐらい力強い。」

シーゲル教授は《永遠のブル》と呼ばれるほど、米国株市場に対して強気のスタンスをとってきた。
その背景には、米経済が長期的に拡大を続けていること、米金利が35年に渡り低下トレンドを継続してきたことがあった。
これはまさにファンダメンタリストにとっては(長期的な)資産価格、とりわけ株価上昇を示唆するものだ。
ところが、教授のスタンスが昨年末の減税法案通過以来変化し、もはやブルとは程遠い慎重なものとなった。
金利がトレンド変換したように見えること、経済刺激策の材料が出尽くしたことがその理由だった。
最近では、米市場にとって最大の変動要因を米中貿易摩擦だと話していた。
しかし、これも覆りつつあるという。


シーゲル教授は、市場の賢さを信じている。
市場はトランプ政権の次の一手を見透かしているのだという。
中国の反発は決して強硬なものではなく、トランプ政権の側もいつまでも関税で国民や国内産業を苦しめ続けることはできない。
だから市場は、米中貿易摩擦が貿易戦争には発展しないと見ているのだという。

新債券王ジェフリー・ガンドラック氏が金利上昇の兆しを警告していることについても、それがすぐさま株式市場に波及するものではないと話している。
現在、世界中の先進国市場で「リスク・オン・シフト」が進んでおり、安全資産とされる米国債・米ドルから離れる傾向が見られるという。
その動きこそが金利上昇の主因であり、まだ悪影響を及ぼす水準にはないという。

過去を振り返れば(10年債)3.25%は長期で見て株式にとって恐れるような水準ではない。
3.5-4.0%にまで上昇すると、株式は上昇に反する動きをし始めるかもしれない。
しかし、現在はまた短期的な強気相場の初期段階だと思う。

短期に強気なシーゲル教授も、中期となると不確実性が増すという。
中期での最大のリスク要因として中間選挙での共和党敗北を挙げている。


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