マーク・ファーバー:次の危機では富裕層がやられる

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スイス人著名投資家マーク・ファーバー氏が、次の危機とそれに対する備えについて語っている。
この世界は不確実なものであり、投資家は環境がいい時から準備をしておくべきという。


「さらに、たくさんの妻をかこっておくべきだ。」

ファーバー氏がこの日、シンガポールSilver Bullionのポッドキャストで話した最後の推奨である。
1年ほど前、人種的偏見ととられてもしかたない内容をニュース・レターで配信したファーバー氏。
金融メディアから引っ張りだこだった同氏は、社外取締役の職を解かれ、大手・中堅メディアからも姿を消した。
72歳の老人に悪意がないのはわかるものの、とにかく空気を読まない人なのだ。
活躍場所を草の根メディアに移すとファーバー氏の親父ギャグはいっそう増えた。
それと同時に、大手メディアでは語られなかった本音、意外に楽観的な部分も見られるようになった。

次の危機は資産家に打撃が

終末博士にはどうしても危機到来の話題が振られる。
ファーバー氏は、世界で格差拡大が進んでいる点を話した後、意外と明るい終末を語っている。


他の意見もあるのだろうが、私が思うに、次の危機では富裕層が大きな打撃を受けるのではないか。
彼らは資産の保有者であり、私と同じように資産インフレの恩恵を受けてきた。

再び危機が起こると仮定して、それが資産インフレを巻き戻すものであれば、みんな貧しくなるのかもしれないが、同時に格差も縮小するのだろう。
そこで再分配を強化する勇気を持てれば、あながち悪い話でもないのかもしれない。
(もちろん、適切な再分配はそうなる前からやっておくにこしたことがない。)

備えが足りない

ファーバー氏は、危機がやってきてもレバレッジを高めていないなら損失は限定的と考えている。
一方で、概して投資家がリスク・シナリオに無関心だと危ぶむ。

「もしもタイニックが氷山に突っ込んだら、どうやって生き残るのか。
タイタニックが氷山にぶつかってクラッシュする前は、みんな一番日当たりがよく風のないデッキチェア、夜宴の特等席、最高の飲み物などを争っていた。
事故が起こると、重要なのは救命艇になった。
救命艇に席を確保しなければいけないし、そもそも救命艇を見つけなければいけないんだ。」

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