Bridgewater AssociatesのRay Dalio氏が、ミレニアル世代(1980年代から2000年代初めに生まれた世代)の家計についてアドバイスしている。
3つのうち2つは定番だが、残りの1つはとてもユニークな提案になっている。
ダリオ氏がYahoo! Financeで次の3点をアドバイスした:
1) 貯蓄について考えろ
毎月の支出と貯蓄残高を比べ、適正かどうか吟味すること。
収入なしにどれだけ耐えられるのか。
これは単なるカネ勘定にとどまらない意味がある。
「貯蓄とは自由であり安全なんだ。」
2) 何に投資するか
現金等価物(現金、預金、債券)は最悪の投資先だ。
税引き後の利率をインフレ率と比べれば、購買力が時間とともに失われていくことがわかる。
それ以外の投資先に投資するにあたっては、うまく分散することが重要だ。
「異なる国、異なる資産クラスから選ぶんだ。」
家計の債務には良い債務と悪い債務がある。
- 良い債務: 住宅など資産の購入のためのローンで、リターンがコストを上回るもの。
これは「強制的な貯蓄」を実現する。 - 悪い債務: 消費のための債務。
安全を諦めることになる。
3) 直観と逆に動け
ダリオ氏はミレニアル世代に逆張り投資を奨めている。
いつも金融メディアではポートフォリオのバランスをとるよう奨めているが、それをもう少し単純化したものだ。
「直観や群衆が言うことの逆をやらないといけない。
市場は群衆を反映するものだからだ。」
市場は常に間違いを繰り返す。
オーバーシュートし、アンダーシュートする。
そこに乗っかってしまうのではなく、あえて逆を行けと言っている。
誰も買わない時に買い、誰も売らない時に売るべきと奨めている。
しかし、これはそう簡単なことではない。
人は上がる時に買いたがり、下がる時に売りたがる習性を持っている。
「これをうまくやるにはたくさんのリソースが必要になる。
わが社ではこれをうまくやるために毎年数億ドルものコストをかけている。
それでも手ごわい戦いなんだ。
だから、マーケット・タイミングをやろうとする人はよくよく慎重になるべきだ。」
大手やプロが巨額の資金をかけて同じゲームに参加している。
そこに素人の個人投資家が戦いを挑んでも持続的に勝てる確率は極めて小さい。
ならば、個人投資家はどうすべきなのか。
どうしてもやると言うなら、心地よくないことをやるべきだ。
なぜなら、それが直観の逆だからだ。