デビッド・テッパー:ゲームは終盤だが延長戦も

Appaloosa ManagementのDavid Tepper氏が、現在の景気・市場サイクルの局面を「終盤」と表現した。
貿易戦争が最大のリスクだとし、悪化するなら米市場は5-20%調整、解決するならサイクルが延長すると解説した。


「2010年2月以降、私が予想した以上の相場になったのは間違いない。
私が実際に言ったのは、QEが市場を動かすだろうということだ。
そして、私たちはたくさんの量的緩和を経験した。」

テッパー氏がCNBCインタビューで話した。
2010年2月とはテッパー氏がCNBCに出演して株式の上昇を予想した時期だ。
米市場はその後力強く上昇を続け、この上昇を一部の人は「テッパー上昇」と呼んでいる。
テッパー氏の話は決して面白いわけではないが、こんなこともあって神託を得るかのように注目を浴びている。

テッパー氏のファンド業は順調だ。
パフォーマンスが順調なだけでなく、使い方も豪快だ。
最近はNFLのカロライナ・パンサーズを全米プロ・スポーツ史上最高額となる22.75億ドルで買収しオーナーに就任した。
また、出身のカーネギーメロン大学ビジネス・スクールはテッパー氏から巨額の寄付を受け、同氏の名前を冠している。
日の出の勢いのテッパー氏の現状認識はこうだ。

「米国が引き締めを進めている今でも欧州ほかで量的緩和が続いているのは驚きだ。
今は間違いなく引き締め的環境にあり、潮目は少し変わっている。
・・・だから、今はゲームの終盤にある。」

テッパー氏は他の多くの識者と同じく現在が景気・市場サイクルの終盤にあると考えている。
そして、テッパー氏はエクスポージャーを縮小するのが早すぎたと後悔の弁を述べている。
市場はまだ上げ局面にあり、第2四半期その恩恵を取り逃がしたというのだ。
失敗は2つあった。
1つはエクスポージャーが全体として足りなかったこと。


「まだ(ネットで)ロングしている。
でも、S&Pに対するパーセンテージでエクスポージャーを示すと25%程度なのではないか。
これは間違いだった。」

2つ目は、個別銘柄の選択もこの四半期だけで言えばうまくいかなかったこと。

「(株式)市場はとても熱く、私のような人間の問題は、個別株をロングし、市場などの先物などを何らかの形でショートしていた。
率直に言って、保有する株式のパフォーマンスはこの四半期良くなかった。」

(少なくとも最近の)テッパー氏のやり方が、個別株ロングで儲けようというものであることがうかがわれる。
市場全体の上下をヘッジするため、市場等をショートしているのだろう。
基本的にショート・セラーではないこと、アパルーサの13F(ロング・ポジションの報告書)を見る価値が大きいことが示唆される。

テッパー氏が心配する足元の最大のリスクはやはり貿易戦争だ。
これが、今回の景気・市場サイクルの寿命を大きく左右すると話す。
もしも、問題が解決すればどのような市場を期待できるのか。

「もしも適正価格の市場ならば、歴史的に適正価格の市場は通常のように来年も8%上昇するだろう。
関税がなくすべてが解決すれば、今から8%成長が1年後に予想されることだ。
すばらしいことで、すばらしいリターンだからみんな100%エクスポージャーとすべきだ。」

これは貿易摩擦が解決する場合のシナリオだ。
一方、貿易摩擦の懸念が居座るシナリオも語っている。

「私たちは関税が課されるかもしれないことに慣れないといけないのかもしれない。
そうなれば株式市場は調整するだろう。
5%、10%、15%、20%の調整だ。」


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