ジム・ロジャーズ:危機は回避できない

執筆:

ジム・ロジャーズ氏が、危機対応のための救済策こそ日本経済の低迷を招いたと指摘している。
リーマン危機後も市場救済策が選択され、もはや危機再来を回避できないところまで来ているという。


日本では(1990年代の)バブル崩壊の際に多くの金融機関を公的資金で救ったことが『失われた20年』をもたらした。
同時期に経済危機に見舞われた北欧では企業や労働者を救済せずに破産させた結果、3~4年間の最悪期をしのいだ後に経済は劇的に改善した。
人や企業を破産から人為的に救うのは長い目でみればあやまちであると歴史は示している。

ロジャーズ氏が日経電子版に、バブル崩壊後の日本経済停滞の原因を解説した。
日本に限らず、政治家や官僚が歴史から学ばなかったために野放図な政策運営が繰り返されてきたとの考えだ。
リーマン危機についても非伝統的金融政策で対処したのは間違いと言っている。
こうした見方は政治や経済学の世界の主流とは真逆のものだ。
そうした信念を正面から語るところにロジャーズ氏が愛される理由があるのだろう。


ロジャーズ氏は政治家や官僚の偽善を批判する。

「誰もが財政規律に気を配ると口にしたが、実行した者はいない。
・・・
多くの人々は深刻な金融危機はめったに起こらないと思い、負債の山を前にしても楽観的に考えがちだ。」

ロジャーズ氏はこの数年、再び金融危機が到来すると予想し続けている。
しかも、人生最悪の危機・弱気相場になると話してきた。
当然危機は回避できないのかが関心事となるが、ロジャーズ氏によれば、すでに世界はルビコン川を渡ってしまったようだ。

今となっては急激に債務削減にかじを切っても問題が発生する。
混乱を回避する妙手は見当たらない。

その他、これまでのロジャーズ氏発言と同様のテーマと推奨が続いた。


 - 国内経済 ,