グッゲンハイム:景気後退の方程式

Guggenheim Partnersが、昨日公表の米雇用統計にコメントした。
労働市場の過熱からFRBは利上げペースを引き上げざるをえなくなると予想した。


今日の強い雇用統計は労働市場のたるみがほとんどないことの証拠だ。
経済的繁栄の問題とは、それが次の景気後退の種をまいてしまうことにある。

グッゲンハイムのScott Minerd氏が、米雇用統計を受けてツイートした。
同氏らしい慎重な物言いだ。

昨日公表された8月の米雇用統計は

  • 非農業部門雇用者数: 201千人増
  • 平均時給: 前年比2.9%増(前月は2.7%増)
  • 失業率: 3.9%(前月と同じ)

マイナード氏はこの統計から米労働市場の過熱ぶりを読み取る。
米政府が時期外れの財政出動で経済を刺激している。
これが、FRBに逆方向の行動をとらせる。


「過熱した労働市場の特徴とは何か?
あと数か月、平均時給の伸びがこの水準(前年同月比2.9%、前月比0.4%)なら、FRBの利上げペースが遅すぎるシグナルになる。」

このところ金融メディアでは今回のFRB利上げサイクルの終点についての話題がさかんに取り上げられている。
現状のペースの利上げが続けば、近いうちに政策金利が中立金利を上回ってしまうという観測だ。
政策金利が中立金利を上回れば、金融政策は景気抑制的に働くことになる。
だから、中立金利がキャップになるはずだった。
しかし、インフレが加速するようならロジックは変わってくるかもしれない。

「強い経済成長、賃金上昇、インフレ圧力が現実のものとなり、金融政策の相対的度合いを示す中立金利(r*)の理論的抽象論を追い越してしまった。
FRBは、上昇する中立金利よりも上の水準まで引き締めを進めるはずだ。」

今回の景気拡大期についてはディスインフレ・非伝統的金融政策・景気サイクル終期の財政出動など特殊要因が多く《This time is different.》との議論も多い。
しかし、展開はやはり過去と似てきた。
インフレへの対処から中央銀行が金融引き締めを迫られ、それが経済を殺すというシナリオだ。

FRBがより引き締め的な政策をとっている一方で、労働市場は過熱している。
景気後退の方程式どおりのことが起こっている。
それにしたがって投資すべきだ。


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