ピーター・シフ:米利上げの終わりが見えた

Euro Pacific CapitalのPeter Schiff氏が、米経済についていつもながらの弱気予想を主張した。
米経済・新興国市場の弱含みから米金利の上昇余地は限られ、米ドル高は継続しないと予想した。


「来月も(中古住宅販売件数)は下落するだろう。
FRBが住宅市場の弱さを少しでも心配すれば、利上げを継続しようとはしないだろう。
住宅市場の問題の一端は、金利上昇が持ち家のコストを押し上げていることだからだ。」

シフ氏がポッドキャストで中古住宅販売件数に注目している。
7月の米中古住宅販売件数は4か月連続の減少により2016年2月以来の低水準となった。
米住宅流通の大半は中古住宅であり、その販売件数は景気指標としての重要性が高い。
この数字は景気に対して先行性があるとされている。

米中古住宅販売件数(百万件)
米中古住宅販売件数(百万件)


FRBの金融政策正常化は他のところでも看過できない問題を引き起こしている。
最近の新興国市場の動揺だ。

「実際、新興国市場の主たる問題は米ドル高が継続すると信じられていることだ。
みんながドル高継続を信じる主な理由は、FRBが利上げとバランスシート縮小を継続すると信じていることだ。
FRBが利上げとバランスシート縮小継続のポーズを長く続けるほど、新興国市場を圧迫し、住宅市場を圧迫することになる。」

こうした要因がFRBの金融政策正常化を阻むとシフ氏は見ている。
そして、徐々に市場がそれに気づき始めているという。

「結局のところFRBは譲らざるをえず、市場は(金融引き締め)サイクルの終わりを予想し始めている。
FRBが(低金利と量的緩和の)金融政策の組み合わせをやめると言ったところで、内外経済をひっくり返すことなくそうできる方法はほとんど残っていない。」

足元の米経済が極めて強いというのは、現状堅いコンセンサスだろう。
しかし、シフ氏は米経済を強いということがない。
つねに、市場や権力の虚飾にすぎないと考えている。

「市場が認めるのを拒絶していても、経済が弱いという証拠が実際に現れている。
もちろんドナルド・トランプは、経済が強い振りをし続けようと願うだろう。
彼が今やらなければいけないことは、目の前に明らかになりつつある政治的混乱から公衆の注意を逸らすことなんだ。」


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