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バイロン・ウィーン:米景気後退入りは2021年以降

BlackstoneのByron R. Wien氏が、米景気拡大・株価上昇の継続を予想した。
景気後退入りは2021年以降、弱気相場入りは2020年以降と予想している。


「企業収益は改善しており、企業収益こそが常に市場のドライバーなんだ。
減税と規制緩和は企業収益改善の一部だが、今年の企業収益は2017年比20%の改善だ。
2019年の企業収益は5-10%改善するだろう。」

ウィーン氏はFox Businessで米市場に対する強気スタンスを継続した。
米国の景気拡大・強気相場が9-10年にも及び、さすがに投資家の間にも慎重な心理が広がっている。
しかし、ウィーン氏の判断基準は直観ではなく、あくまでファクトだ。
多くの根拠を挙げて景気拡大・強気相場の継続を予想している:

  • PERは来年の予想利益の17倍
  • 景気先行指標はまだ上昇している
  • 失業率はまだ低下している
  • 在庫は積み上がっていない
  • イールド・カーブは逆転していない

今のところ景気後退の兆しは何も見えないという。
一方で、米市場には心配な要因もいくつか見えるという。

  • 10年前より上場銘柄数が半減し、幅の狭い市場になっている。
  • 半期開示か四半期開示か議論するような内向きの心理がはびこっている。
  • アルゴリズム売買やETFなどの技術が伝統的投資の世界で増えている。

ウィーン氏はこれらを現状マイナス要因と捉えているわけではないが、注意すべき変化と考えているようだ。

ウィーン氏は、米経済の景気後退入りを2021年以降、米市場のピークをその1年前程度と予想している。
現在の好調な米経済、大統領選に向けた景気刺激策を考えれば、いかにもありそうなシナリオだ。
浜町SCIが最近4回の米景気後退局面を調べたところ、米市場は景気後退局面より単純平均で8.5か月程度の先行性を示している。

私は次の景気後退入りは大統領選挙後、おそらく2021年になると予想している。
市場は1年前に予期するかもしれない。
だから、私はまだ数年強気相場が続くと予想している。

トランプ大統領の周辺では日々さまざまなスキャンダルが持ち上がっている。
しかし、ウィーン氏のスタンスは変わらない。

「企業収益こそが市場のドライバーなんだ。
地政学的イベント、政治的イベントが幅広く企業収益にひどく悪影響を及ぼすのでない限り、市場は我が道を行くんだ。」

トランプ大統領が、自分が弾劾されれば市場が急落すると語ったことについて、ウィーン氏は冷静に否定している。

もしも弾劾が通って大統領が退陣となり、マイク・ペンス副大統領が大統領に就任すれば、市場はおそらく上がる。

1932年生まれの老アナリストは、景気後退も市場下落もさほど恐れていないように見える。
右肩上がりの経済・市場への確信から、若い世代に語りかけている。

「私は人生で12回景気後退を経験し、市場がもっと高いこともあったが、景気後退とは後退であって世界の終わりではない。
米国のウォーレン・バフェットの有名な言葉どおり『常にそこから戻って来る』ものだ。」


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