ロバート・シラー:FRBは安定化装置

ロバート・シラー教授が、FRBの金融政策を高く評価している。
その背景には、経済・市場を安定ではなく発散に向かわせようとする力の存在がある。


「10年ほど前の金融危機の後遺症の中でFRBはとてもよくやっていると思う。
経済は不況に突入する可能性があったが、そうなっていない。」

シラー教授がTheStreetに話した。
教授によれば、FRBは経済・市場を安定化させる役割を担ってきたのだという。
さじ加減の難しい金融危機と危機後の時代、慎重に安定化に努めてきた。
経済・市場が落ち込んでいれば支え、過熱してくれば冷ます。
シラー教授によれば、パウエル議長はバーナンキ元議長・イエレン前議長の仕事を引き継いでいるのだという。

「FRBは利上げを進めてきており、(金融政策)正常化に必要な措置のように思う。
FRBについて私は好意的に見ている。」

シラー教授は、米国には金融政策正常化が必要と考えている。
1つの理由は、米国における資産価格に過熱感が拭えない点にあろう。
シラーのCAPEレシオは今も32を超える。
1月末からの米市場の調整でいくらか低下していたが、ここに来て再び上昇している。

Robert ShillerのCAPEレシオ
Robert ShillerのCAPEレシオ

米景気拡大が9年も続いたところで、トランプ政権・共和党は大規模な財政刺激策を行った。
景気拡大はさらに継続し、ついに10年目に入った。
足元の景気・市場は好調だが、無理筋の刺激策によるものとの感が否めない。
政府が刺激策をやめないなら、加熱感を冷ますのは中央銀行にならざるをえない。
FRBは経済・市場を安定化させようとしており、シラー教授は、FRBに任せるべきと考えている。
ところが、この分野でも不規則発言をやめない人がいる。

「大統領はFRBと意見が合わないと不吉なことを言っている。
これがエスカレートしないことを祈りたい。」


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