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ブラックストーン:1960年代との類似と相違

Blackstone Advisory PartnersのByron R. Wien氏は7月のウェビナーで、現在の経済環境が1960年代と似ていると話した。
ウィーン氏の同僚Joe Zidle氏が、1960年と今の類似点・相違点を解説している。


強い経済成長、低失業率、歳出拡大・減税は目新しく馴染みがないことのように感じられる。
しかし、今日の環境は先例のないことではない。

Zidle氏は自社のブログで、現在と1960年代をともに長い好景気下での大規模財政刺激策の時代と特徴づけている。
財政政策とはほとんどが経済安定化政策だから、通常は景気が悪い時に講じられ、景気がいい時に巻き戻すものだ。
IMFは今年6月の米国に対する4条協議後の声明でこの点を指摘し、財政悪化とインフレ昂進のリスクを警告している。
Zidle氏自身も6月、米国が低インフレ・低金利の経済からレジーム・チェンジを遂げようとしているとし、投資家にポートフォリオのリバランスを奨めていた。

現在と重なる1960年代

では、1960年代の変化時、経済・雇用・物価はどのような状況だったのか。


ケネディ大統領就任から1960年代半ばまで、失業率は7%から3.8%へと低下したが、賃金・インフレはほとんど上昇しなかった。
物価上昇を引き起こすことなく雇用を増やせるとの確信の下、政府は数々の拡大政策を打ち出した:
30年ぶりに減税を行い、財政支出が増大を始めた。
この実験を数年行ったことで米予算は55%も拡大し、インフレは突如として急騰した。

実効FF金利(青)、失業率(赤)、コアCPI(緑)
実効FF金利(青)、失業率(赤)、コアCPI(緑)

1960年代前半、FF金利は比較的低位にあり、失業率は低下したが、物価は上昇しなかった。
ところが、60年代半ばになると、物価は突如として上昇を始める。
物価は中期的な上下を繰り返しながら上昇し、この傾向は1980年代前半のボルカー・ショックまで続いた。
FRBはこの趨勢的インフレを退治するため、FF金利を一時20%にまで引き上げている。

(次ページ: 高インフレか、中インフレか)


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