アインホーン:いつかアノマリーは消える

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Greenlight CapitalのDavid Einhorn氏が、第2四半期もまたロスを計上した。
原因は居座るアノマリーにあるとして、霧が晴れることを切望している。


「前四半期も我々にとっては厳しい結果となった。
グリーンライトの四半期ロスは-5.4%、年初からの累積で-18.3%だ。
前四半期S&P 500指数は3.4%上昇し、年初来リターンは2.6%となった。」

アインホーン氏が第2四半期の投資家あて書簡で、率直に自社の劣った成績を認めている。
これは今年始まったものではない。
同氏は過去3年間について、想像以上に悪い運用成績だったと振り返った。
多くの投資家が資金を引き上げたと明かし、残った投資家に謝意を表している。
この長すぎる失敗に、アインホーン氏はどう対処するのだろう。

「今のところ、市場は私たちがすべてに関して間違っている、間違っている、間違っている、と告げている。
それでも今後はこのポートフォリオが意味をなすものになると考えている。」

つまり、待てばよい結果が得られると考えているのだ。
アインホーン氏はグリーンライトの成績不振の原因の多くがバリュー投資全体の話だと分析している。

「完全な説明にはならないかもしれないが、バリュー投資にとっては厳しい環境が続いてきた。
AllianceBernsteinの最近のレポートによれば、バリュー投資戦略のパフォーマンスは1990年以来で最低の1%に属する水準にある。
過去18か月で見ても、Russell 1000ピュア・グロース指数は、Russell 1000ピュア・バリュー指数を54%もアウトパフォームしている。」


結局のところ、バリュー投資をヘッジ・ポートフォリオに応用するところに危うさがあるのだ。
アインホーン氏のポートフォリオには、割安と思うバリュー銘柄を買って割高と思うグロース銘柄を売るという性格がある。
わかりやすい例がGMのロング、Teslaのショートだろう。
しかし、これほど性格が異なる銘柄でロング・ショートした場合、リスク・ヘッジという本来のヘッジ・ファンドの機能が発揮されるとは限らなくなる
これが、グリーンライトの現状であろう。

この背景には、想定以上に長く継続する米景気拡大があるのだろう。
景気サイクル終期には、グロース銘柄がアウトパフォームしやすいとの傾向がある。
今は、バリューをロング、グロースをショートするには不利な環境なのだ。
そして、この環境を居座らせたのは3度にわたるQEと、その後の好況下での財政政策だ。

「現実には、市場は循環するものであり、この極端なアノマリーについてはそう遅くない時期に平均回帰するだろう。
ただし、それがいつかはわからない。」

いつかはバリュー有利な環境がやってくるのかもしれない。
しかし、それが本当にハッピー・エンドをもたらすかは予想しがたい。
バリュー有利となるのは市場の悪化が始まってからのことになりそうだからだ。
株式市場が調整に向かう中、アインホーン氏のショート・ポジションは思うほど大きく下げてくれるだろうか。


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