ビル・グロス:スワップカーブは1年後の不況を示唆

債券王ビル・グロス氏が米経済に対する弱気な見方を強めている。
米スワップ・カーブのフラット化が進んでいる点に注目した意見だ。


歴史的に景気後退を予想してきたのは、スワップ・カーブのフラット化だ。
現在の10年・2年のスワップ金利の差14 bpは、1年先に景気後退が来ると示唆するレベルだ。

年初から市場コンセンサスと比較して弱気の予想を続けてきたグロス氏が、景気後退の到来を予想している。
確かに、スワップ金利のイールド・カーブは米国債利回りのそれより先にフラット化に突き進んでいるようだ。


米スワップレートの10年-2年スプレッド
米スワップレートの10年-2年スプレッド

スワップ・カーブについては4月にJP Morganがカーブの一部逆ざや化を指摘し、2つの可能性を示唆していた。

  • 市場がFRBの速すぎる引き締めを織り込み始めた
  • 市場が景気サイクル終期の力学を織り込み始めた

スワップ金利と米国債利回りの動きのずれについては、(信用スプレッドの他に)米国債利回りが市場のマネー・フローの影響を受けやすいとの指摘がある。
一方、金利スワップではそれ自体では大きなマネー・フローをともなわないため、相対的に市場の資金需給等から影響を受けにくいとの考えである。
もしもそうならば、グロス氏の言うように、景気サイクルを占うのにより有効なのはスワップ・カーブと示唆されることになる。
仮に、景気後退が本当に1年後に到来するなら、資産価格はそれを先取りする展開になるのだろう。


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