バイロン・ウィーン:内向き思考に要注意

Blackstone Advisory PartnersのByron R. Wien氏が月例のコメンタリーで、世界的な内向き思考の高まりを心配した。
こうした心配はありながらも、今年第4四半期の米株高をあらためて予想している。


8月の休みを楽しみなさい。
ただし、内向きの考えに注意して。
消費者信頼感の見通しはまだ高いが、ムードの変化には注意しろ。

ウィーン氏が8月の月例コメンタリーで書いている。
休みを楽しみなさいというのは社交儀礼ではない。
この夏が退屈な相場になると予想しているからだ。
相場がつまらないから、休暇を楽しめという話になるのだが、すべてを忘れて息抜きもできないようだ。
なにしろ世の中には「内向きの考え」が溢れている。
この内向き思考が経済や市場を大きく変化させる心配が払拭できない。

  • 保護主義
  • GATT・TPP等多国間協定の軽視、Brexit
  • イラン核合意・パリ協定からの離脱
  • ポピュリズム

これらは概して(少なくとも中長期的には)経済に悪影響を及ぼすものが多い。
しかし、それぞれの事象がいつどの程度の確率で起こり、どの程度の悪影響を及ぼすのかを予想することは至難の業だ。
ウィーン氏は、金融市場が内向き思考へのシフトをどう取り扱うべきか決めかねているという。


「第2四半期Russell 2000は7.5%近くも上昇し、小型株は大型株をアウトパフォームした。
エネルギーや必需品のようなシクリカル銘柄がディフェンシブをアウトパフォームした。
これらの特徴は経済成長が加速する場合に見られる典型だ。」

内向き思考が米経済のブレーキを踏むと市場が考えるなら、こうした経済拡張期の特徴が現れるはずはない。
しかし、もう少し視野を広げると、見え方は大きく変わってくる。

「外国株はもっとディフェンシブで、新興国市場のような世界経済成長やドル高に敏感な指数は決まってマイナスの領域にある。
・・・
債券市場も同様の不確実性を示している。
強い成長・インフレにもかかわらず、10年債利回り(将来の経済成長のバロメーター)は5月につけた最高値3.13%から四半期末には2.83%まで低下した。」

同じ米国の金融市場でも株式は経済に強気だが債券は経済に弱気のように見える。
また、外国株市場は、米国株のように高値を試すような状況にはない。
こうしたまだら模様の景況感の中、ウィーン氏は夏場の停滞中間選挙後の上昇というシナリオを維持している。

前年比20%増の強い利益成長を理由として、私は依然として第4四半期に(株式が)上昇すると楽観している。
しかし、この夏に関して言えば、上げはほとんどないだろう。


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