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ジム・チャノス:生で調理不足のステーキ
2018年7月20日

シリコンバレーの傲慢

「彼が露呈したのは、今のシリコンバレーには健全でない程度のリーダーシップが溢れているということ。
その人が世界を変えていると思っていれば、そう思い込んでいれば、何を書いてもいいと思っているんだ。」


チャノス氏は何も一般人の取るに足りないSNSの書き込みについて語っているのではない。
上場企業トップというような立場の人が、軽々にその場その場の思い付きをツイートすることに対して批判をしているのだ。
実際、マスク氏のツイッター上の「ツイート」と「返信」の量には驚かされる。
書き込む前には読むプロセスもあるのだろうから、ここにつぎ込む労力は小さくないはずだ。
この量の書き込みをしながら複数の企業を経営し、ベンチャー・キャピタリストとしても活躍するとは、あまりにも超人的すぎる。

チャノス氏は、マスク氏の情報発信がビジネスそのものについても問題があるとし、一例を挙げた。
同氏のトンネル掘削会社The Boring Companyが6月中旬にシカゴ市から優先交渉権を得た、シカゴ・オヘア空港と近郊の住宅地を結ぶ18マイルの高速地下交通建設についてである。

「3年以内に実現し、この秋から(建設を)開始し、建設費はわずか10億ドル(約1,120億円)で、The Boring Companyがコストを負担するとマスクは言っている。
私は、これら1つ1つの点がおそらく実現しないだろうと考えている。」

チャノス氏の見立ては揺るがず

チャノス氏は長年Teslaをショートしている。
テクノロジー・セクターのグロース株をショートするのには勇気がいる。
理屈とは関係なく株価が急騰しかねないからだ。
実際、同氏はこのポジションで巨額の評価損を抱えているといわれる。
しかし、チャノス氏の確信は揺るがないようだ。

「この会社は(ステーキを焼く)ジュージューという音で売ってきた。
今ステーキができてきたが、生で調理不足だ。」


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