ガンドラック:2019年が危ない

新債券王ことDoubleline CapitalのJeffrey Gundlach氏が米経済・市場・投資戦略について語った。
保守的な投資戦略を推奨し、特に一定の流動性を確保するよう奨めている。


「私たちは今年より2019年の方により心配している。
・・・年初にはネガティブな(先行)指標は1つもなかった。
・・・現在ややネガティブなのは、FRB引き締めとともにフラット化してきたイールド・カーブだ。」

ガンドラック氏がBarron’sのインタビューで話している。
先行指標に明確に表れた不況シグナルこそまだないものの、心配な変化が明らかに進んでいるという。

  • 10年2年スプレッドは28 bpとフラット化が進み、黄信号。
  • FRB量的引き締めの進行
  • FRB利上げの進行(おそらく今年あと2回)
  • 財政赤字の拡大。

ガンドラック氏は、安易に景気後退リスクを払拭しようとする発言にいら立っている。

「フラット化したイールド・カーブが景気後退について何のメッセージも発していないという話をする人がいるが、大間違いだ。
金利が低い今、イールド・カーブのシグナルは通常より強い意味をもっている。」

イールド・カーブのフラット化・逆ざや化については、さまざまな言い方で反対意見がなされる。
例外もあるとか、因果関係ではないとかいったものだ。
それら指摘はファクトの部分だけみれば間違ってはいないが、そこから導出される結論において誤っている。
例外があろうが、因果関係でなかろうが、フラット化・逆ざや化が高率で当たる先行指標であることを意図的に無視している。


イールド・カーブを除けば、ガンドラック氏が挙げた心配事はすべて金利上昇にかかわるものだ。

「とても奇妙なのは、景気サイクルの終期、利上げが進む最中に2,800憶ドルもの減税・歳出拡大の法案を下院が通したことだ。
これは、政府の利払いが深刻な増加圧力を受けることを意味している。」

ガンドラック氏は10年債利回りが年内3%超まで戻すと予想する。
名目GDP成長率がすでに5%程度まで上昇しているからだ。
さらにより重要な目安として、一時3.22%をつけた30年債利回りを挙げた。
ガンドラック氏は以前から、30年債利回りが3.22%を上抜ければ、10年債の3%から4%への上昇は比較的速く進むと予想している。

こうした環境・現状認識の下で、ガンドラック氏は引き続き保守的な投資戦略を奨めている。

  • 低リスク・比較的短いデュレーションの債券・ローン
  • コモディティ
  • 一度つまづいたがブラジル
  • 為替ヘッジ付きで日本株

「2年債は魅力がないように見えるが、利回りが取れる。
今後2-3年のうちには、流動性が必要となる時がくるのではないか。」

かつて誰よりも早くトランプ大統領当選を予想したガンドラック氏は、今年の中間選挙について、共和党が上下両院で過半数を死守すると予想している。
社会主義的な民主党のメッセージが国民に響きにくくなっているためだ。
その理由は経済にある。

「2020年より前に景気後退が来れば、大きな左傾化もありうる。
そうなれば、共和党を駆逐する弾みになる。
でも、経済が5%で成長するうちは、そうはならない。」


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