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債券インデックス・ファンドに気を付けろ

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債券インデックス・ファンドは多くの投資家にとって手のかからない理想的なリスク回避策であったはずだ。
ところが、債券インデックス・ファンドであっても中身を見なければ落とし穴に落ちかねないという。


「投資家が普通パッシブのフィクスト・インカムに向かうのは、主に他に選択肢がないためだ。
しかし、・・・、フィクスト・インカムの指数には問題があるし、むしろ壊れていると言わざるをえない。」

Franklin Templeton InvestmentsのPatrick O’Connor氏がBloombergで指摘している。
こうした指摘を理解するには債券市場と株式市場の性質の相違を理解することが大切だ。
株式の場合、その発行数量や価格は企業のファンダメンタルズによって大きく制限される。
ファンダメンタルズの良好な企業でなければ増資は難しいし、株価も低下し、指数算出上のウェイトは小さくなってしまう。
一方、債券の場合、特に現状のような金融緩和環境では発行は比較的容易で、そもそも価格の変動が小さい。
ところが、多くのフィクスト・インカム指数は、発行済み債務残高をウェイトとして計算されている。


「これは必ずしも、構成銘柄が最高の企業であることを意味しない。
それなのに、パッシブ運用者はそれらをオーバーウェイトしなければならない。」

借金を増やさざるを得ないだけの企業かもしれないのに、借金を増やせば指数におけるウェイトが増える構造にあるのだ。
この他、同記事では、指数の銘柄入れ替えにかかわるタイムラグ、非エージェンシーMBSが含まれていない点なども指摘されている。

問題はそれだけではない。
ブラックストーンのJoe Zidle氏は、フィクスト・インカムの指数の性質が時間とともにかなり大きく変化する点を問題視している。
例としてBloomberg Barclays Aggregate Bond Indexを挙げ、2016年には4.4年だったデュレーションが、今年5月では6.3年まで上昇したと指摘した。
金利上昇リスクが強く意識されている今デュレーションが上昇している点は、投資家にとって不都合と言えそうだ。


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