ジム・ロジャーズ:今に皆を喜ばす何かが再び起こる

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ジム・ロジャーズ氏が市場見通しを語り、従前からの《最後のひと上げ》予想を維持した。
短期的にはいい状況が期待できるが、来年以降は要注意だという。


市場の調整はまだ少し続くかもしれないが、今に皆を喜ばす何かが再び起こる。
あと一回市場は上昇し、そしておそらく最後の上げになる。

ロジャーズ氏がKitco Newsに話した。
同氏はトランプ政権・共和党の政策が、しばらくは経済を成長させると予想する。
しかし、それも長く続くものではなく、一方で逆風も多く吹いていると指摘する。

「金利は上昇しつつある。
トランプ氏は戦争、少なくとも貿易戦争を始めたいようだ。
これらすべてが、市場、とくに10年近い強気相場後の市場にはよくない。」

ロジャーズ氏は、強気相場が10年続くのは異例であると指摘する。
だからと言ってすぐに弱気相場が来る証拠とはならないとしたものの、過去を回顧すればそうなってきたと経験則を述べる。
だから、来年はあまりいい年ではないだろうという。
いや、それどころの話ではない。

次の弱気相場はあなたの人生、私の人生で最悪のものになる。

と人生最悪の危機説を再び口にした。
人生最悪であるため、株価下落幅は50%超を想定している。

有事の金については、これまで通りまだ下落の可能性が残っていると待ちの姿勢だ。

「たくさんの悪いニュースがあって、金のようなものが上昇しない場合、金の調整が終わっておらず上昇しないことを意味する。
同じように、何かが上昇していて、いいニュースが出ても上昇しない時には、調整のために今回は多くは上昇しないことを意味する。」


従来通りロジャーズ氏の希望価格は1,000ドルだ。
そこまで下がれば大量に買い増したいとしている。

ロジャーズ氏は、危機後に金の強気相場がやってくると考えている。
本インタビューでは触れていないが、危機後にドル高となり、次に金が上昇するというシナリオだ。

「この一連の相場が終わるまでに、金は天井破りの上昇をするだろう。
政府や紙幣への信頼が失われると、金や銀が買われるものだ。
是非はともかくそうするものなんだ。」

以上の見通しは基本的に従前と同じものだ。
この点についてロジャーズ氏は珍しい話をしている。

この言葉を使うのは嫌いだが、私は長期投資家だ。
(ポートフォリオや戦略を)そうしょっちゅうは変えない。
私はトレーダーとしては最悪だから、それを試そうとも思わない。

《理解している投資しかやってはいけない》というのがロジャーズ氏がよく口にするルールだ。
自身は短期売買に向いていないとよく知っているからこそ、それを避けている。
それにしても、かつて最高、今でも史上2番目のヘッジ・ファンドと賞されるクォンタム・ファンドをジョージ・ソロス氏と動かしたロジャーズ氏が長期投資家とは、奇妙な響きがある。
クォンタム・ファンドではアナリスト役を担ったロジャーズ氏。
ファンダメンタリストは長期投資家にならざるをえないということだろうか。

ビットコインについて尋ねられると、お金の電子化は不可避の方向性だと話した。
例として、中国では日常お金を携帯せず流通しないことを挙げた。

「いくつかの国で、お金は最終的にはコンピューターの中に収まるようになる。
それはそう遠い話でもないだろう。
私はそれがビットコインではないと予想しているが、それは誰にも分らない。」


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