PIMCO:あと2-3回で中立金利

債券ファンド大手PIMCOのMark Kiesel CIOが、今年あと2回、来年2回の利上げを予想している。
一方で、あと2-3回の利上げでFF金利は中立金利水準に達するという。


「米経済は極めて良好だ。
民間セクターを見ると、消費は過去9年と同様強い状況だ。
企業は減税で好調、利益は10-15%拡大するだろう。
米経済はとても良好で、わが社は実質GDP成長率予想を2.5%から2.7%に上方修正した。」

債券ファンド界の巨人PIMCOのCIOが米経済に太鼓判を押した。
債券投資家には弱気バイアスがかかりやすいことを考えれば、これは極めて強い評価と受け取れる。
一方、もちろんリスクがないわけではない。

「逆風になりうるのは地政学的リスク増大と貿易摩擦だ。
先行きボラティリティは増大すると予想している。」

こうした分析からキーセル氏はFRBの金融政策についてこう予想する。

「米経済と国内の状況を重視しているため、FRBは2019年末までにさらに4回利上げすると予想している。
FRBは米経済見通しについて極めて自信を高めている。」


現時点の予想では、今年2回、来年2回となる可能性が高いのだという。
FRBの国内志向は海外、特に新興国市場には凶報だ。
ドル金利上昇で新興国市場から米市場への資金移動(キャリーの巻き戻し)が起こっている。
それだけではない。
ドル金利上昇によるドル高は、新興国のドル建て債務の増価によって新興国市場の首を絞めている。

キーセル氏は自社の債券投資戦略の一端を明かす。

「全体的に現金を増やしている。
市場のボラティリティが増すと考えているからだ。」

その他、クレジット市場の各クラスの中でも格付の高いものへシフトするなど、信用リスクを軽減しているという。

FRBが国内志向で金融政策正常化を進めるにせよ、いつかは自国も影響を受けざるをえない。

「最終的には株式市場はボラティリティの高い状況に移るが、これは地政学的影響だけでなく、FRB利上げによる金利上昇が逆風になることが理由になる。
・・・FRBが中立的な水準まで利上げを進めれば・・・、あと2-3回で中立的水準となるが、そうすれば金融市場が反応するだろう。
その兆候に注目したいと考えている。」

FRBが絶対的な意味で金融緩和から引き締めに転じる時は意外に近い。
キーセル氏の利上げ予想に乗っかるなら、年末か来年中頃までということになる。
大統領選挙の前年にそれ以上の金融引き締めは可能だろうか。
難しいなら、ドル高要因が1つ剥落することになる。


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