ヌリエル・ルービニ:来年以降、世界経済は減速へ

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「終末博士」の異名をとるNouriel Roubiniニューヨーク大学教授がユーロ、英国・日本の順での景気後退を予想している。
残る米中は貿易摩擦をエスカレートさせており、世界経済は極めて脆弱な状況にあるという。


「米国とそれ以外の国々の間で全面的な貿易戦争に発展するリスクがある。
しかし、問題は、諸外国の貿易慣行が(米国の)貿易赤字を生んでいることではない。
米国の経済政策がその背景にあることだ。」

ルービニ教授がCNBCで語った。
米中の対立は悪化しつつあるとし、世界経済への悪影響を心配している。

米国は自国の貿易赤字について貿易相手国に責任を押し付けている。
そもそも、米貿易赤字には米国の構造的な問題、政策の問題によるところが大きい。
後者については、トランプ政権が自ら行っている大規模な財政刺激策、FRBの金融政策正常化である。
失業率が極めて低く需給ギャップがない中で、財政刺激策を採れば、足りない供給力を海外に求めざるをえない。
FRBの金融政策正常化はドル高要因となり、これも貿易赤字を助長する。


トランプ大統領が心配していた雇用と賃金は目下(曲がりなりにも)改善しているところだ。
このタイミングになぜ中国を攻撃しなければいけないのかと、ルービニ教授は疑問を呈す。

「FRBが利上げし米ドル高になっている今、世界はより脆弱になっている。
刺激策は経済成長を押し上げたが、来年になれば徐々に消え、経済は減速するだろう。」

ルービニ教授はまずユーロ圏経済が減速し、次いで英・日が続くと予想する。
結局のところ、世界経済の牽引役は米中のままなのだ。
その両国が貿易戦争の危機に瀕している。
経済が減速すれば、その危機はさらに悪化しかねない。
背景ではFRBとECBが金融政策正常化を進めている。

「(経済減速は)いらない、望ましくない、耐えられない。」


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