レイ・ダリオ:中国はすぐに米国より大きくなる

Bridgewater AssociatesのRay Dalio氏が、米中貿易摩擦の激化を心配している。
将来、中国が米国を凌駕すると予想し、その仮定で戦争が起こらないことを期待している。


(米中)貿易問題は重要だとは言え、最重要の疑問は別にあろう。
a) 互いに異なる見方をもって両国はどう相手国に対処していくのか。
b) いずれのシステムが最良なのか。

ダリオ氏が自身のSNSに書いている。
同氏によれば、現在の貿易摩擦が破滅的な戦争につながる可能性は低く、またそう願っているという。
だから、最大の疑問はもっと先にある。
米中の覇権争いはどう展開するのか。

ダリオ氏は、覇権のゆくえを占うには両国の社会システム、アプローチの優劣がカギになるという。
破滅的な戦争が起きない以上、米中は今後もそれぞれが最善と考えるシステム、アプローチで進化しようとするだろう。
ダリオ氏は、その優劣が個々の国民の幸福と両国間の力の差に大きな影響を及ぼすと考えている。

中国通であり中国ファンであるダリオ氏は、中国の社会・文化への賛美を畳みかける。
聞く者がややしらじらとするほどの誉めっぷりだ。


「中国は『国家資本主義』であると考えるべきだ。
国家資本主義の下では、経済に多くの起業家精神が溢れており市場はかなり自由である一方、戦略的に重要な企業は競争力向上のために保護されている。
同じではないが、中国は、30年前の中国や典型的な『共産主義』国家よりも過去30年のシンガポールに似ている。」

かつて、日本や韓国について向けられた分析に似ているのではないか。
大国になるまでは許される経済政策のあり方だが、当然、大国になれば文句が出る。
米国はここに付け入り非難しているが、ダリオ氏の書き方は賛美しているようにも読める。
そして、さらりと怖いことを書く。

中国はライバルであり、すぐに米国よりかなり大きくなるだろう。

タイム・フレームが明示されていないが、「すぐに」中国が米国を上回ると予想されている。
一方で、ダリオ氏はもちろん戦争を望んでいないし、中国も望んでいないと代弁している。
ダリオ氏は穏やかな禅譲のようなことを望んでいるようだ。

トゥキディデスの罠の形の競合は危険だ。
しかし、極めて長期間で見ても、いずれかの国が相手に甚大な被害を与える能力が終わるとはとても考えられない。
このため、私たちは、理性的な考えが勝り、報復のエスカレートが恐ろしい戦争を生まないよう期待し予想している。」


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