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BIS:仮想通貨の通貨としての限界

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BISが仮想通貨について報告書を公表し、通貨としての限界を指摘している。
仮想通貨の取引認証の仕組みでは通貨供給を増やすのに限界があり、通貨としての利用が拡大できないのだという。

「総じて、仮想通貨の分散化テクノロジーは洗練されているものの、堅く機関に支えられたお金を代替するには出来の悪いものだ。」


BIS報告書が仮想通貨について辛口の評価を下している。
BISは決して要素技術にまでダメ出しをしているわけではない。
通貨としての用途には向かないと指摘しているのだ。
仮想通貨が通貨としては成功しえないとは、なんとも皮肉な運命ではないか。
その運命とは、仮想通貨の信用が分散して生み出される点にある。

(仮想通貨の)信認が維持されるためには、誠実なネットワーク参加者が巨大なコンピューター処理能力を制御し、取引履歴を認証し、仮想通貨の供給がプロトコルにおいて定義されていなければならない。
取引を記録する分散したコンセンサスが脆弱であるために、信認はいつでも消滅しうる。
そうなれば、個々の支払い完了に疑問が投げかけられるだけでなく、仮想通貨は単純に機能をやめ、完全に価値を失いうる。


さらに、問題点は続く。

「信認が維持されたとしても、仮想通貨技術の効率は悪く、大量のエネルギーを費消する。
仮想通貨は、取引の需要を満たす拡大ができず、処理が滞りがちで、価値が大きく変動する。」

エネルギー消費についても、コストについても、処理能力についても広く指摘されているとおりだ。
中でも、通貨として重大なのは処理能力あるいは処理可能性であろう。
カバーする経済活動を拡大するには仮想通貨にもマネー・サプライの増大が必要だ。
しかし、現実的な処理速度等を考えると、それが許されないのだ。

「最も基本的なレベルでは、分散化された信認による仮想通貨という約束を守るために、すべてのユーザーが(金額・支払人・受取人ほかの詳細を含む)過去の全取引履歴をダウンロードし認証する必要がある。
個々の取引は数百バイトでも、元帳は時間とともにかなり大きくなる。
例えば、執筆時点でビットコインのブロックチェーンは年50GB程度成長し、170GBほどだ。
したがって、元帳のサイズ、全取引の認証に必要な時間を実現可能な範囲に維持するため、仮想通貨には取引スループットのハード・リミットが存在するのだ。」


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