グッゲンハイム:タカ派ECBが景気・インフレを冷やす

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Guggenheim PartnersのScott Minerd氏がECBの金融政策正常化についての声明にコメントした。
FRB・ECBの金融政策正常化が2020年までに世界的な景気後退を引き起こすと予想している。


「欧州主要国の金利が米国債利回りとともに低下した。
これは、ECB決定のタカ派的な性格を証明するものだ。」

マイナード氏が昨日ツイートした。
時として大きくポジションを取ることを好むグッゲンハイムらしい解釈だ。
多くの市場関係者・メディアは、欧州金利下落をECBのハト派的スタンスのためと説明している。
ドラギECB総裁が表明した金融政策正常化プロセスが極めて緩やかで慎重なものに見えたからだ。
多くの市場参加者はECBをハト派的として金利を低下させた。

マイナード氏は逆だ。
市場が先を読んだと解釈している。

「金融引き締めは世界的な経済成長やインフレを押し下げることが多い。」

ECBの金融政策正常化が欧州の経済成長・インフレを抑制すると読んで、市場が金利を低下させたとの解釈だ。
この解釈が当たっているかどうかはわからないが、マイナード氏がこう受け取った理由は理解できる。
大きく弱気に振れることのある同氏が、ECB引き締めに対して悲観視しているためだ。


ECB声明は耐えがたいものになるかもしれない。
量的緩和終了はイタリアのリスクを増大する可能性が高い。

FRBとECB引き締めによる世界的な流動性縮小は2020年までに世界的な景気後退を引き起こす。

マイナード氏に言わせれば、ECBは今ハト派的なのではない。
金融引き締めが経済悪化をもたらし、将来ハト派に戻らざるをえないと考えているのだ。
皮肉なことだが、マイナード氏が正しくても正しくなくても、数年のうちにECBを始めとする各国の中央銀行がハト派的にならざるをえなくなる可能性は高い。
時期は予想できなくとも、景気後退はいつか必ずやってくる。
すでに長く景気拡大局面が続いている。

現在の世界経済を牽引する米経済は依然として絶好調だ。
それはマイナード氏も認めている。

「強い小売統計は、第2四半期GDPが4.5%に近づいていることを示唆している。」

つまり、FRBが金融政策正常化の手を緩める理由は現時点でほとんどない。
財政刺激策の効果は今後徐々に逓減していくだろう。
ECBは年内に国債買入れを終える。
再投資を継続するとしても、欧州金利に上げ圧力となるのは間違いない。
年内にも欧米経済にブレーキがかかりやすくなるという話の説得力は否定できない。


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