ウォール街

 

デイビッド・ストックマン:S&P 500は軽く4割超下げる

レーガン政権で行政管理予算局長を務めたDavid Stockman氏が、米国株市場の大幅下落を予想した。
理に適わない減税で押し上げられた株価は持続可能でないという。


今の市場を私は向こう見ずな市場と呼んでいる。
先行きリスクに溢れているのに報酬はほとんどない。

ストックマン氏がCNBCで、米国株市場についてコメントした。
米市場は1月末からの調整にも耐え持ち直したようにも見える。
大きな支えとなっているのが減税の効果だろう。
しかし、レーガン政権の予算策定を担ったストックマン氏は、トランプ減税を近視眼的で愚かな政策と言い切る。

「この減税は、景気拡大の10年目に財政赤字を増やしている。
無責任でばかげている。」

景気サイクルが熟し景気後退が近づいている時に、財源のともなわない財政出動を行うことへの批判だ。
経済安定化政策である財政出動は、景気の悪いうちに行い、景気がよくなれば借金を返すべきとの考えがストックマン氏にはある。
さらに減税の経済効果についても否定的だ。

「(減税で浮いたお金は)自社株買いとM&Aに向かっている。
これは経済を成長させない。
株式市場にとっては短期的な押し上げにすぎず、長続きしない。」


自社株買いやM&Aはそれ自体が新たな設備投資ではないから、米経済の供給力を増やさず(直接的には)経済成長に資さない。
それでも株式市場は需給改善により上昇する。
その上、景気サイクル終期で上昇するのは株式市場の常だ。
ストックマン氏は米国株の大きな割高感を指摘している。

「この拡大に入って8-9年たち、すべてがばかみたいな価格だ。
ついにS&P 500のPERが24倍になり、景気サイクルはピークにある。」

6日のS&P 500終値は2,772.35。
ストックマン氏は次の下値について不吉な予想をしている。

S&P 500は簡単に1,600まで下落しうる。
次の景気後退ではEPSが75ドルまで落ちうるからだ。

ここでは4割を超える下落率が予想されている。
「簡単に」4割超なら実際にはどこまで落ちるのか。
CNBCはこのインタビューを5割下落予想と題し伝えている。

では、下落はいつどのようにやって来るのか。
ストックマン氏は、いつカタリストがやってくるのかは予想できないし、ブラック・スワンの中身も定義から言って予想できないという。
しかし、それでも何か大きなサプライズが待ち構えていると言い切る。

「歴史上類を見ない拡張的な金融政策がとられてから8年が経ち、それから抜け出そうとしている。
米国から巻き戻しのため(FRB)バランスシートを縮小が始まり、欧州も続くだろう。」


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