ブリッジウォーター:金融資産に弱気

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Ray Dalio氏率いるBridgewater Associatesの最近のスタンスが聞こえてきた。
どうやらブリッジウォーターの弱気スタンスは決定的であるようだ。


「2019年は、財政刺激策が山を越えFRB引き締めのインパクトがピークを迎えるため、危険な年になる。
・・・投資家にとってはすでに危険は目の前にある。」

ブリッジウォーターのUrjit Patel共同CIOが書いた投資家向けレポートをZeroHedgeが伝えている。
ダリオ氏のブリッジウォーターが切迫した危機を警告している。
1月下旬ダリオ氏は「市場が最後にひと上げする」と語り皆を驚かせた。
しかし、その後インフレと金利の上昇懸念から市場は急落に見舞われる。
ブリッジウォーターは株式のネット・ポジションを減らし、最近ではネットでショートになっていると伝えられている。

「FRBは流動性を回収し、利上げし、現金を減らし現金をより魅力的にしており、市場はすでに脆弱だ。
FRBは、景気拡大期にリスク曲線から資金を押し出すのに役立った流動性緩和・0%キャッシュ・レートを巻き戻そうとしている。
FRBは今後1年半にわたり引き締めサイクルを継続する。
停滞も過熱もほとんどなく強さが継続するというゴルディロックス・シナリオにもとづいて金融市場は値付けされている。
この事実が、流動性の変化と進みつつあるサイクル終期の力学からくる資産への危険を増大させている。」


パテル氏は市場がどのような経済環境を資産価格に織り込んでいるかを解読している。
それによれば2020年初めにもゴルディロックスが仮定されているという:
・2.4%成長
・フラットなイールド・カーブ(10年債3.0%、FF金利2.8%)
・原油は62ドル
・米ドルは先進国通貨に対し3.5%のドル安

パテル氏はこの仮定を「期待成長やインフレがほぼ完璧な水準にあるとの前提による現状の外挿」とし、実現の可能性は薄いと滲ませている。
さらに、インフレ昂進リスク、資産価格下落リスク、景気後退期のデフレ・リスクも見過ごされているという。

パテル氏は「市場に織り込まれた静寂の絵が最後まで続くとは考えにくい」と書いている。
あまりにも都合のいい前提は実現しえないとの含意である。
パテル氏が2019年に言及したのは、市場の織り込みの2019年末移行の部分に論理的矛盾があるためだ。

「そうした強い条件はFRBの引き締めの背中を押すはずなのに、2019年末以降の引き締めはほとんど織り込まれていない。
債券利回りの大きな上昇が織り込まれておらず、イールド・カーブは引き続きフラット化すると暗示されている。
財政刺激策のピークの後にも政府債務が拡大を続け、FRBがバランスシートの巻き戻しを継続する予定であることを考えると、これら条件は持続可能でないと示唆される。
十分な債券の買い手を引きつけ、イールド・カーブがフラット化を続けるとは考えにくい。」

市場が楽観的な仮定のもとにファンダメンタルズに合わないプライシングをしている。
ここから導かれる結論は明らかだ。

米経済がサイクル終期に向かい、流動性が取り払われ、市場が環境変化にもかかわらず最近の状況のままのプライシングを続けるにつれ、わが社は金融資産に対し弱気になっている。


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