バイロン・ウィーン:中国関連投資のチャンスをうかがえ

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Blackstone Advisory PartnersのByron R. Wien氏が中国への投資を奨めている。
中国は規模だけでない発展を遂げ、さらにアップサイドを有していると示唆している。

「経済成長が今のペースで進めば、2030年代には中国は世界最大の経済になる。
実質成長率が中国5%超、米国2-3%である限りこれは避けられない。
購買力平価ベースでは、中国は今でも世界最大の経済だ。」


ウィーン氏が月例のコメンタリーで中国経済の現状を書いている。
同氏によれば、中国の発展はその規模の拡大だけの話ではない。
技術開発などですでに世界をリードする地位を築いているのだという。

「中国政府がアイデアの自由な表現を妨げ、結果イノベーションを阻害すると考える人が多い。
その理論は、中国が外国から技術を取り入れなければならないとのロジックを生む。
中国自体が創造的アイデアを発達させられないからだ。
それは最近の経済史の多くで一部真実であったのだろうが、今日ではもはや真実ではない。」

こうした文脈からすれば、トランプ大統領が仕掛けた米中貿易摩擦は理不尽に聞こえる。
しかし、ウィーン氏は、その主張の一部に正当性も認めている。

「中国は関税・貿易について新興国市場の恩恵を享受しており、外国から知的財産権侵害を訴えられてきた。
世界第2位の経済大国として、もはや途上国として扱われるべきではない。」

中国がNo.2(あるいはNo.1)という立場にふさわしい責任を果たすべきとの声は当然だ。
そうした観点からの批判は今後も続くだろうが、それが大きく中国の発展を阻害するとも考えにくい。
現在の中国の発展のほとんどが途上国である恩恵だという主張には少々説得力が足りない。
多くの人が、山あり谷ありであろうと、中国が今後も発展していくと考えている。


ウィーン氏は、中国にも日本の《失われた10年》・《失われた20年》のような時代が訪れるとの主張には反対だ。

「(1980年代終わり)日本は海外ででたらめな不動産投資を行い、国内株式市場はひどく割高になった。
中国は工業供給能力・インフラに過剰投資し、銀行やシャドウ・バンキングに過大な不良債権を抱えているかもしれない。
しかし、中国は2008-09年の金融危機をほとんどの先進国よりうまく回避することができた。
実際、多くの投資家が2年前に恐れていたハード・ランディングは起こっていない。」

この部分の説得力はどうだろうか。
中国が海外で「でたらめな」投資をやっている可能性は否定できない。
その是非は結果論で確認するしかない。
また、中国がリーマン危機をうまく回避したのは事実だが、それは信用拡大と引き換えに起こっている。
リーマン危機前の中国と今の中国を同じものと扱うことはできない。
そう考えると、やはり用心に越したことはないのではないか。

いずれにせよ、ウィーン氏の中国への思い入れは極めて強い。
大きなアップサイドを見込んでおり、投資家にも推奨を続けている。

私の投資家へのメッセージは、投資を続け、中国に投下される資産への投資を増やす機会をうかがえというものだ。
公開市場が未発達であるため、世界第2位の国の株式市場が世界市場にしめる割合(Morgan Stanley All-Country World Indexにおけるウェイト)は3.6%しかない。
米国は50%超を占める。


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