マーク・ファーバー:分散投資で損失低減を

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マーク・ファーバー氏が月例の市場コメンタリーで不気味なほど穏やかな弱気予想を語っている。
米国株だけでなく、過去数年推奨してきた新興国株・欧州株についても短期的調整が避けられないと示唆している。


過去12か月程度の資産市場のパフォーマンスから見て、正しい通貨にエクスポージャーを持つことが投資家のパフォーマンスのカギになる。

ファーバー氏は、投資における通貨のファクターが大きくなっていることを指摘する。
これは2つの経路から起こる: 為替市場が世界経済に及ぼす影響と資産価値の為替変動だ。

「ドルは私たちの通貨だが、それ(ドルの不安定)はあなたの問題だ。」

1971年、ニクソン政権の財務大臣だったジョン・コナリー財務長官が放った言葉をファーバー氏は引いている。
ブレトン・ウッズ体制の終期の出来事だった。
トランプ政権の不統一な政策によって、ドル相場が右往左往している。
最近のドル高についてファーバー氏は、世界の企業収益の成長にとっての脅威となっているという。

「ドル高は新興国市場・欧州株式にとってマイナスだ。
ドル高は世界の流動性の引き締まり、そしておそらく先行きの世界経済成長の鈍化の兆候だ。」


ファーバー氏は過去数年推奨してきた新興国株式についても用心が必要という。
コモディティ高は産出国にとって追い風だが、流動性収縮の悪影響がそれに勝ると考えているのだ。

「(新興国株は)米国に比べてバリュエーションが有利で、長期的成長についてよい見込みを持てる。
この見方は過去2年については正しかったし、将来も有効である続けるだろう。
しかし、それも長期的に見ればの話だ。」

新興国株にも短期的な調整が入りうる可能性を示唆したものだろう。

ファーバー氏は近年の低ボラティリティの投資環境が変化を迎えたと見ている。
ボラティリティは上昇に向かうとし、幅広い資産への分散投資により市場下落による損失額を低減すべきと説く。
ボラティリティ上昇が収益機会でもある点を認めながら、そのハードルは高いと指摘している。

明晰なトレーダーならリスク・テイクで大きな利益を得ることも可能だろう。
しかし、ボラティリティ上昇のため、完璧なタイミングが必要になる。

投資家の耳には、投資回収のイス取りゲームの音楽が聞こえているのだろう。


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