エラリアン:世界経済は同時拡大していない

独Allianz首席経済アドバイザーMohamed El-Erian氏が、世界経済について慎重な見方を示した。
世界同時的な経済拡大という見方は誤解にすぎないという。


世界中の経済が力強く拡大しているというのは偶然なのに、みんな取り違えている。

エラリアン氏がCNBCで語った。
勘違いの理由は、昨年2017年における地域ごとの特殊事情にあるという。

  • 米国: 規制緩和や減税など政策主導による経済刺激
  • EU: 自律的な回復過程
  • 途上国: 個別の事情によるリバウンド

これを見て皆が『ああ、世界経済は同時成長に入った』と思い込んだのだという。
しかし、これらの経済成長は必ずしも成長ドライバーを共有していない。
EUは「退院して歩くことはできるが、まだ走れない」状態。
インドは紙幣切り替えから、中国はソフトランディングからのリバウンドにすぎないというのがエラリアン氏の見立てだ。
唯一の例外は、明確な刺激策が講じられた米国である。


「単なる幸運な偶然なんだ。
きちんと地に足が着いた経済が米経済だけであることを皆が気づき始めた。」

エラリアン氏は、規制緩和や減税が「好むと好まざるとにかかわらず、経済成長を促進する」と指摘する。
そして、仮にインフレ支出も実現すれば、米国はさらに高い成長軌道に乗るだろうという。

エラリアン氏は米経済について強気ではあるものの、条件付きであるなど慎重さも感じさせる。
それにしたがい、今年のFRB利上げを3回と予想している。
市場の織り込みも年4回から3回へと急速にシフトしている。
3%台に定着するかに見えた米長期金利も30日、一時2.8%を割り込むところまで低下している。
米景気はいいのに金利が下がっている。
これはゴルディロックスの再開を意味するのだろうか。


 - 海外経済, 政治 ,