JPモルガン:米国債ショート・スクイーズの可能性

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JP Morganは、インフレ上昇・金利上昇に対する市場の懸念が行き過ぎていると指摘している。
米国債は先物のショート・ポジションが積み上がっており、将来ショート・スクイーズが起こる可能性があると言う。


こうした大きなショート・ポジションがある時には、常に利食い、状況が悪ければ適切なショート・スクイーズのリスクが存在する。
また、極めて大きな市場心理の揺り返しが起こり、メディアがインフレの恐怖に囚われており、フィラデルフィア連銀ハーカー総裁・セントルイス連銀ブラード総裁の最近の発言など重要な点がほとんど無視されている。

JPモルガンのMarko Kolanovic氏のレポートをBloombergが伝えている。
昨年9月から本格化した米金利上昇のトレンドは、単純に上昇が続くと考えるべきではないという。


「最近では本来ノイズの多いデータ・ポイントの『線形補完』を中心としてインフレが議論されており(元とする)情報も古い。
人口動態やテクノロジー/人工知能による構造的デフレに対する言及もない。」

米国債の上昇は短期側から次々と進んでいった。
ジェフリー・ガンドラック氏は、2年、3年、5年、7年、10年債の利回りが2017年9月7日以来、年率200ベーシス超で上昇していると指摘している。
これは、25ベーシス×年数回のFF金利引き上げをはるかに超えるペースだ。
この早いペースが市場に恐怖感を与えている。

JPモルガンのレポートは、年率200ベーシスの上昇がいつまでも続くものではないと見るものだ。
それどころか、ショート・ポジションが積み上がったがゆえに、その反動が起こりかねないと指摘している。
仮に反動が起これば、米国債が急激に買われ米金利が急低下することになる。
これは、最近の軟調なドル相場を説明する1つの仮説となりうるものかもしれない。
問題は、その仮説が正しいのか、あるいは、正しい上に「Buy the rumor, sell the fact.」(噂で買って事実で売れ。この場合は逆)になるのかということであろう。


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