ジム・ロジャーズ:2018-19年の安全避難場所

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ジム・ロジャーズ氏が、広範な投資テーマについて語っている。
人生最大の危機到来を予想し、その中での投資タクティクスについて明かしている。


「ジャネット・イエレンは、米中央銀行が解決したから危機は二度と起こらないと言った。
彼女を信じるなら私の言うことを聴く必要はない。
私は彼女が間違っていて、危機は再びやって来ると考えている。
次の危機は私の人生で最悪の危機になる。」

ロジャーズ氏がS&P Global Plattsに語った。
2008年のリーマン危機、その後の欧州危機は債務危機だった。
それ以降、世界中で債務がさらに増えた点をロジャーズ氏は指摘する。
その見通しは悲観的だ。
その一方で「危機は万人にとってチャンスになる」とも話している。

危機到来で米ドルがバブルへ

ロジャーズ氏は、中期の投資シナリオの一端、米ドル保有に対するタクティクスを明かしている。
現状のポジションは「莫大な」米ドルのロング。
根拠は「みんなが安全避難場所と考えている」ためだ。
みんながそう考えているために、現実も「2018-19年の安全避難場所は米ドルになる」と言う。
つまり、根拠は市場心理によるものであり、ファンダメンタルズに根差したものではない。

「米ドルは安全避難先ではない。
米国は世界の歴史上最大の債務国で、債務は拡大を続けている。」


ロジャーズ氏は、自分の読みが正しいなら米ドルは買われすぎになりバブルに発展する可能性があると指摘する。
悪い結果が来る前に売り抜けたいと話している。
ただし、いまだロジャーズ氏の予想する危機が到来していないため、昨年来の米ドルはドル高どころかドル安が進んでいる。

中国・日本が注目市場

現在注目している市場として、ロジャーズ氏は史上最高値からかなり低位にある中国と日本の市場を挙げ、両国の株式を保有していると明かしている。

全体として最良の市場は中国だ。
私がアジアに移住したのもそのためだ。
・・・欧米市場がさらに上昇するなら、アジア市場はそれより上げるだろう。
アジア市場のバリュエーションは欧米市場と比べて歴史的にかなり低い。

中国を「最良の市場」と言いながら、同時に債務問題の存在も認めている。
仮に債務問題が顕在化すれば、ここでもチャンスが訪れると話す。

「何か再び問題が起これば、中国で破綻が起こるだろう。
多くの人は驚き、予想している私も驚くだろう。
多くの人がショックを受け脅威を感じる。
中国はあらゆる市場、特にコモディティ市場にとって大きな要因だ。
中国で破綻の問題が高まれば、コモディティを買う大きなチャンスが訪れるだろう。」

いかにも逆張り投資家らしい見立てだ。

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