ブラックロック

 

ブラックロック:まさかのための家計の準備5案

執筆:

資産運用の世界最大手BlackRockのPaul Mele氏が、まさかの災害に対処するための5つの準備を説いている。
日本と米国では状況がだいぶ異なるとは言え、いろいろ考えさせられるところがある。


「緊急時への備えとは単に避難路の計画、緊急時のための備蓄、家に支柱を打つことだけではない。」

Mele氏が自社ブログで、緊急時のための経済面での備えの必要性を説いている。
昨年の米国は山火事、ハリケーンなど天災にさいなまれた。
被災をした時点では、確かに物理的サバイバルのための準備が役立つ。
しかし、災害が一息つくと、家計は新たな試練に見舞われることになる。
Mele氏は経済面で施すべき5つの準備を挙げている:

1. 家計にクッションを設けろ
クレジット・カードでもよいが、最善なのは預金を2-3か月分持っておくこと。
ネット銀行などを見回し、最良の条件で預金できるところを探せ。
(日本人と違って、預金をあまりを持たない文化なのだろう。)

2. 現金を持て
過酷な緊急事態では、銀行口座にもアクセスできなくなる。
(両替しなくても使えるような金種で)現金をいくらか用意しておけ。
(「少なくとも100ドルは」と書かれており、日本との文化の違いに驚く。)

3. 保険を見直せ
居住地域のリスク(地震、水害など)と加入済み保険の補償範囲がマッチしているか見直せ。
必要な補償を最低の費用で得られるよう比較検討しろ。


4. カメラを活用しろ
保険請求の手続きをスムーズにするために、家の中をすべて写真・ビデオに撮っておけ。
いざという時にアクセスできるクラウド・ストレージに保存しろ。
(セキュリティに十分に注意することをお奨めしたい。)

5. 記録を保護しろ
重要書類(保険、医療、税務、金融、財産管理、IDなど)を安全なところに保管しろ。
スキャンして記憶メディアに保存し金庫に入れるか、離れたところに住む信頼のおける人に預けるとよい。

こうした推奨を読んでいて思うのは、災害時の状況をどこまで想定すべきかということだろう。
想定が甘ければ、本当に厳しい事象に遭った時、困窮を極めることになる。
すぐに浮かぶ2つのポイントがある。
日本は米国とは比べ物にならないほど現金社会であり、災害時には電気・通信網をあてにできないかもしれないということだ。

電気・通信のいずれかが途絶えれば、キャッシュ・カード、クレジット・カード、電子マネー、プリペイド・カード、仮想通貨など、すべて利用できなくなる。
(もちろん多少の救済措置はあろうが、それにも限界がある。)
もともと現金社会だから、100ドルと言わず相当な金額の現金が必要かもしれない。
日本人にとってのせめてもの救いは、そもそも円金利がゼロであることだろう。
タンス預金が(セキュリティの課題はあるが)資金効率を悪化させない点だろう。

そして、次の質問は《現金は円でいいのか》ということになろうか。


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