債券王がまた木から落ちた?

債券王ビル・グロス氏の運用するJanus Henderson Global Unconstrained Bond Fundが今月5日0.83%下落した。
この下落についてBarron’sが観測記事を掲載している。


「Bloomberg NewsのJohn Gittelsohnによれば、この原因はボラティリティの売り、債券利回り上昇にともない儲かるように設計されたファンドのポジション(5日は10年債利回りは低下した)、またはグロス氏が為替またはコモディティで取引していた『他の』カテゴリーの取引によるものと推測されるのだという。」

ずいぶん幅広い可能性について述べたものだが、Barron’sはボラティリティ犯人説に食いついている。
世間では、市場下落の一因をボラティリティ売りポジションの積み上がりに求める風潮が強いから、自然な流れなのかもしれない。

ボラティリティ・ショート犯人説

それにしても債券王ともなると少しのファンド価格の下落でも注目を浴びてしまうから大変だ。
グロス氏のファンドを債券ファンドと見れば、確かに0.83%の下落は大きい。
グロス氏は以前から金利上昇を予想し、投資対象のデュレーションを短期化していたから、その中での0.83%下落は大きいと言わざるをえない。
また、翌6日には0.11%回復したのだが、その回復幅が比較的小さいとBarron’sは指摘する。
グロス氏の同カテゴリー内ファンド平均に対するリードは縮小したと伝えている。


5日のグロス氏の負けには相対的に不可逆な要素が大きく、それが他のファンドのキャッチ・アップを許したというわけだ。
そして、その要素の候補の筆頭が、1日にして暴落したボラティリティのショート・ポジションだろうと言うわけだ。
確かに、グロス氏とボラティリティ・ショートの付き合いは長い。

シカゴVIX指数
シカゴVIX指数

長年の売り手

最近では、昨年5月グロス氏はボラティリティ・ショートで苦戦していると明かしている。

「(多くの市場で)ボラティリティがとてもとても低い。
だから、低い今ボラティリティを買って、高くなったら売ればいい。
執念深いボラティリティの売り手である私は苦労しているところだ。」

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