エラリアン:世界市場混乱の3つの教訓

独Allianz首席経済アドバイザーMohamed El-Erian氏が、最近の世界市場の動揺から3つの教訓を引き出している。
万事塞翁が馬と言いたいようだ。


「世界の株式市場の最近の急変動を見ていて、昔、新興国市場に投資をしていた頃を思い出した。
きちんと理解し応用すれば、こうした教訓は、不安定なボラティリティ上昇を長期的なチャンスに変えてくれるだろう。」

エラリアン氏はBloombergで、今回の市場の動揺から教訓を3つ挙げている。

1. 長い期間市場が凪ぐと、乱暴なエアポケットのテクニカル環境を作り出す

米市場は極めて低いボラティリティが長く続いていた。
一本調子に上げる展開だった。
この状態を作り上げた大きな要因は、少し下げるとすぐに押し目買いが入る市場心理だった。
その戦略は成功し、成功が押し目買いの心理を強め、その心理が成功をもたらすサイクルが回っていた。

経済学者ハイマン・ミンスキーは、長い安定した現象について多くを語っている
長い安定は、不安定をもたらす自己満足を生むと言っている。


2. 人気の取引は投資家が思っているよりはるかに不安定

今回、ボラティリティをショートするファンドが悲惨な下落を被った。
ボラティリティが急騰するまでは儲かるトレードだったから、ポジションは詰み上がっていった。
これは、コストのかかるロング・ポジションもまた積み上がっていたことを意味する。

「こうした状況では、人気の取引の巻き戻しが市場全体を極めて不安定にしても驚くことではない。」

3. 市場が混乱すると、投資家の分別は無分別にとって代わられる

投資家は金融資産の「質」について十分な知識を持っているとは限らない。
この問題は、市場が混乱すればなおさら増幅されてしまう。
質の高い資産までバーゲン・セールになることがある。

エラリアン氏は、この3つのすべてが今回の市場の混乱で観察されたと言う。
今回は、ファンダメンタルズがマクロでもミクロでも改善している時に起こった混乱だった。
さらに、市場価格とファンダメンタルズの間に存在したギャップを縮小する効果もあったと指摘した。
明言こそしていないが、エラリアン氏はリスク・テイクのチャンスが増えたと言いたいようだ。


 - 投資