債券王たちのつぶやき

執筆:

ビル・グロス氏、ジェフリー・ガンドラック氏が短くツイートしている。
債券市場が動くたびに発信されるツイートは、きっちり理解しておこう。


今月中旬ビル・グロス氏は債券相場の弱気相場入りを宣言した。
そのグロス氏が昨日こうつぶやいた:

1週間前に予想したとおり、債券は弱気相場入りした。
と言っても、ここから10年債はゆっくりとしたペースでしか上昇しないと見るべきだ。
おそらく2018年末までに2.90%といったところだろう。
GDP成長率ではなく、インフレの方に大きく依存するはずだ。

弱気相場入りを宣言した時、グロス氏の10年金利予想は10-30ベーシスの上昇だった。
その直後の月例書簡では2.7%を予想していた。
今回の2.9%予想は最初に示した幅の上限あたりということになる。

米金利上昇をもたらすのは成長ではなくインフレであるというのは、最近よく聞かれるようになった指摘だ。
経済がマネーを必要として金利が上がる部分は大きくない。
むしろ、期待インフレ率上昇やインフレに背中を押された金融引き締めが金利を押し上げると予想する人が多い。
コモディティ市場の上昇や米財政インフレへの懸念がインフレ期待を高めているようだ。

ガンドラック氏はもう少し幅広い分野に目を向けている。

独10年債利回りが抵抗線を抜けようとしている。
上げを加速するだろう。
この3年近くで最大の独債利回りの上昇だ。

独10年債利回りと50日移動平均線
独10年債利回りと50日移動平均線


FRBが金融政策正常化を始めても米長期金利がほとんど動かなかった一因は日欧の金融緩和継続だった。
その一角、独10年債利回りが上昇の気配を見せている。
これは米長期金利に結び付けられた綱を緩めることになるかもしれない。
米金利には上げ要因が目立ってきた。

米2年債利回りは過去20週のうち18週で上昇した。
2017年9月8日に始まり年率200ベーシス超のペースで上昇を続けている。

2年金利の上昇が止まらない。
ほぼ直線的な上昇にも見える。

米2年債(青)・10年債(赤)利回り
米2年債(青)・10年債(赤)利回り

このまま2年金利が上昇するのなら将来は不吉だ。
10年金利と逆転(イールド・カーブ逆ざや化)しないのであれば、10年金利が上げ続けることになり、経済・市場をオーバーキルしかねない。
逆転するなら、それでも不況のサインになる。
2年金利がどこで止まるのか、目が離せない。

米金利は上がり、米ドルは下がり、熱狂的な心理が至るところで見られる。
ビットコインはすでに激しく壊れた。
現在は危ないカクテルのような状態だ。
リスクを管理しろ。

おまけにシカゴ恐怖指数(VIX)まで上げる気配を見せている。
市場がリスク・テイクにくじけ始めているのかもしれない。
イス取りゲームが永遠に続くものではないことだけは認識しておこう。


 - Exclusive, 投資 , , ,