【グラフ】ガンドラック:ジャンク債と株式の離反に首を捻る

新債券王ことDoubleline CapitalのJeffrey Gundlach氏が、先日のツイートに続いて、ジャンク債と米国株の連動が消えたように見えることに首を捻っている。
米国株が上昇を続ける中、ジャンク債の下落傾向が続いているためだ。(浜町SCI)


これが債券と株式の話ならば、何も目新しい話ではない。
大統領選以降、米債と米国株は異なる道を歩いている。

米10年債(利回りの逆数、青)とS&P 500指数(赤)
米10年債(利回りの逆数、青)とS&P 500指数(赤)

大統領選後、米国株はトランプ・ラリーで上げ、何度か押し目を踏みながら上昇を続けている。
一方、米10年債はいったん売られたまま低位で行ったり来たりという状況だ。
金融相場と業績相場が共存しているとの指摘もあるが、長期金利が一方方向に動かない中での株高を金融相場というのは言い過ぎかもしれない。
また、業績相場なのであれば、債券利回りは上昇(=価格は下落)してもいいが、それも見られない。
いずれにせよ、米長期金利と株価の間にはっきりとした相関は見出しがたい。


では、ガンドラック氏が注目しているジャンク債市場はどうなのか。

ジャンク債ETF(JNK)は6日連続で下げ、過去7か月の安値に近い。
S&P 500は過去6日で5日上昇し、終値で史上最高値だ。
どっちが正しいんだ?

S&P 500指数(青)とジャンク債ETF(JNK、紫)
S&P 500指数(青)とSPDR Blmbg Barclays High Yield Bd ETF(JNK、紫)

米国債がリスク・フリー資産の代替品とすれば、ジャンク債はそれにかなりのリスクを乗せたリスク資産である。
米国債と米国株の二分法で言えば、より米国株に似た動きをしてきた。
(だから、つい最近まで両者のグラフはそこそこ連動していた。)
それが、上下の方向まで変えてマチマチの動きをし始めたように見える。
ガンドラック氏の疑問はそこにある。

株式市場が正しく先を見通しているならリスク・オン。
ジャンク債市場が正しいならリスク・オフということになる。

阿久津 り子 大手電機メーカー、公的研究機関にて電気・電子分野の研究開発に携わった後、浜町SCI調査部にて技術・計量分析を担当

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