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JPモルガン推計の1,260ドルでビットコインは深い眠りに

JPモルガンによれば、中国を除くほとんどのビットコイン・マイナーが限界ベースで赤字に陥っているのだという。
さらに深刻なのは、限界コストの下げは1,260ドルが目安で、それ以上は大きく下がらないと示唆したことだ。


10月には6,500ドル程度だったビットコイン価格が現在4,000ドルを切ったことで、中国のマイナーを除くほぼすべての地域のマイナーで逆ザヤがどんどん大きくなっている。

JPモルガンのNatasha Kaneva氏らのレポートをBloombergが伝えている。
同社の推計によれば、世界における昨年第4四半期のビットコインのマイニング費用は(機器のコストを除いて)約4,060ドルだったという。
1月26日午後の時点でビットコイン価格はそれを大きく下回っている。

ビットコイン/USD相場
ビットコイン/USD相場

この水準が続くなら、割に合わないマイナーは撤退を余儀なくされるだろう。
ただし、マイナーごとにコスト構造には相違があるようだ。
多くの場合、マイニングの最大の費目は電力料金だ。
中国のマイナーはアルミ会社などから余剰電力を安く買うことで、約2,400ドルのコストを実現しているという。

高コストのマイナーが撤退するようになれば、中国のコストはさらに下がり、1,260以下まで下がりうるという。
同じマイニングの苦労(コスト)に対して、ビットコインを掘り当てる確率が高まるからだ。
この1,260ドルという数字が大きな意味を持っている。
ビットコイン価格がここに至ると、さらなる限界費用低下が見込めず、限界利益もほぼゼロとなるからだ。


ビットコイン/USD相場
ビットコイン/USD相場

1,260ドルという水準は、2017年4月あたりの水準だ。
そのさらに昔を見ればもっと価格は低かったから、十分にありうる水準だ。
もしも、誰もがマイニングで稼げないとすれば、(よほどの篤志家でもいないかぎり)マイニングが行われなくなる。
言い換えれば、通貨を名乗るビットコインによる取引が、マイニングによる認証を受けられなくなるということだ。

1,260ドルという数字の精度がどれほどなのかの問題はあろうが、電力料金が主たる費目であることを考えると、誤差があっても半分にはならないのではないかとの勘繰りが働く。
630ドルは2016年10月の水準だ。
これも可能性は否定できない。

この問題を解決する方法は単純だ。
ビットコイン価格が再上昇すればいいのだ。
しかし、仮想通貨の弱気相場が続く中、この道の説得力は高くない。
ビットコイン信者はかつて、ビットコインを「デジタル・ゴールド」と呼び、次世代の安全資産だと宣伝した。
JPモルガンは、昨年のビットコインの他の全資産に対する相関がゼロに近いとしながら、ビットコインのヘッジにおける有用性には否定的だ。

「景気後退や金融危機といった極端なシナリオにおいても、取引・投資・ヘッジにおいてより流動性が高く複雑でない金融商品が存在する。
・・・ヘッジに用いる資産自体が弱気相場の中にあるのでは、低い相関もほとんど価値がない。」

新債券王ジェフリー・ガンドラック氏はビットコインを株式市場の優れた先行指標だと指摘した。
市場が下げるのを恐れているとき、それより早く下げる資産を買う理由はほとんど存在しない。
もしも、株式市場がまだ長く下げるなら、ビットコイン1,260ドルの可能性は否定できないのではないか。


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