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FRB議長出身の財務長官の先例:デービッド・ローゼンバーグ
2020年12月10日

エコノミストのデービッド・ローゼンバーグ氏が、FRB議長出身で財務長官となったウィリアム・ミラーを引き合いに出し、これから起こることについて推測した。


ジャネット・イエレン(次期財務長官)が金投資にとって良いか悪いかははっきりしない。
ここで話したいのは、財務省がFRBと結ぼうとしている同盟のことだ。
私が金の買いを言っているのは、前回FRB議長出身の財務長官が1970年代終わりのウィリアム・ミラーだからだ。
大規模なリフレが起こり、金がそれに対する素晴らしいヘッジとして機能した。

ローゼンバーグ氏がCNBCで、金投資を奨める理由を話した。

ウィリアム・ミラーはカーター政権下の1978年3月から1979年8月までFRB議長を務めた。
退任後の同8月に財務長官に就任している。
FRB議長としてインフレ抑制を成し遂げることができなかった。
ミラーの後任は、経済・市場に大きなショックを与えながらも尊敬を集めたポール・ボルカーである。

ミラーがあまり評判の良いFRB議長でなかったのは、在任期間の短さからもうかがえる。
また、財務長官としても評価が高くないのは、カーター政権自体の経済政策が奏功せず、同政権が1期で終わったことにも表れている。
同政権はインフレと不況を退治できなかった。

ローゼンバーグ氏は、ミラー時代の再来を心配しているが、一番の心配はイエレン次期長官の方ではないようだ。

こうなる可能性はイエレンではむしろ少ないかもしれず、ジェローム・パウエルとFRBの方が大きいかもしれない。
私はこれまでデフレ予想派であり、大きな趨勢的な債券の強気相場を予想する側にいたが、いつかリフレが積み重なり、インフレが来るかもしれない。
だから、ポートフォリオの中に金を入れておくべきなんだ。

デフレを恐れてきたローゼンバーグ氏がインフレを心配しだしている。
なんとも皮肉なことではないか。
経済が趨勢的に弱いだろうからデフレを心配してきたのに、経済にとんでもない下方ショックが加わった結果、(大規模な金融・財政政策が講じられ)予想が反転したのだ。

M1の伸び率は前年比で56%、M2は25%だ。
今も劇的で激しい貨幣創造が起こっており、貨幣の流通速度の収縮を凌駕している。
この数十年で初めて、自分が長く持ち続けてきたディスインフレ・デフレ予想を疑いだしている。


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