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FRBの相反するメッセージが生み出すチャンス:グッゲンハイム
2021年3月24日

グッゲンハイム・パートナーズが、FRBのフォワード・ガイダンスが及ぼすイールドカーブへの作用を指摘し、債券投資のチャンスについて解説している。


パウエル議長は債券投資家に対し相反するガイダンスを与えている。
ハト派的なフォワード・ガイダンスは、短期側については強気だったものの、FRBがインフレ期待を持ち上げようとする努力は長期側にとっては弱気のものだった。
カーブの中ほどは、それらの中間に位置している。

グッゲンハイムが自社ウェブサイトで、先週のFOMCのメッセージを復習している。
イールドカーブの短期側については、FRBがゼロ金利政策を長く続ける意思を示したことで、長らく低位(=高価格、強気)が続くと示唆。
長期側については、リフレ継続によるインフレ上昇、金利上昇が債券価格下落(弱気)を印象付けた。

「カーブの中ほど」とは前回のレポートを念頭においたものだろう。
その中で「リスクのバランスが、特にイールドカーブの短期側と中ほどについて、債券利回り低下の方に偏っていると考えている」と書いていた。
つまり、短期と中ほどでは金利に下押し圧力が残っているという見方だ。

グッゲンハイムは、市場が織り込む米中立金利を2.35%と指摘している。
これがFRBの長期予想とすり合っていることから、長期側の売られは一服したと見ているという。
しかし、一難去ってまた一難。
グッゲンハイムは、FRBが新たな問題を抱えているという:
市場が、FRBの早すぎる利上げを織り込み始めているのだという。
同社によれば、これがチャンスになるという。

債券投資家に与える影響は、スティープ化したイールドカーブが現在、魅力的なキャリーとロールダウンという一面を与えていることだ。
わが社が予想するようにFRBが忍耐強いならば、コア・フィクストインカムの投資家のトータル・リターンはこの先、最近と比べてはるかに改善するチャンスがある。

利回りの長期側が上昇し、つれて中期も上昇した。
利上げを早く見すぎているなら、中期の市場金利はやや高すぎることになる。
結果、キャリー(ここでは主にインカムゲインを指しているものと思われる)は改善した。
一方、イールドカーブがスティープになったことで、ロールダウンによる価格上昇も拡大することになる。

グッゲンハイムが何を言いたいかと言えば、
短期・中期について市場は高すぎる利回りをつけている可能性があり、低下する分の方が大きく見える。
だから、すぐ償還にかからないぐらいの(短期・中期の)債券を買っておくと、いいことがあるかもしれないよ、
ということだろう。
それがどの程度魅力的なのかは、ミスプライシングの度合いや利回り低下の確率によるから、常人が知ることは難しい。
とはいえ、債券投資が選択肢に戻ってくるかもしれないとの兆候は素直に喜ぶべきだろう。


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