FRBだけが持つ政策ツール:エラリアン

独Allianz首席経済アドバイザー モハメド・エラリアン氏が、FOMCの利上げ決定前にFRBの政策ツールについて興味深い解説をしている。
19日のFOMCでは、FRBはそのツールをうまく用いたのだが、結果は皮肉なものだった。


利上げしなかったら、もっと悪いことになるだろう。
今日利上げしなかったら、市場は、何か米経済にひどいことが起きていると勘ぐるだろう。
そして、自己実現的にその方向に反応するだろう。

エラリアン氏が19日のFOMC声明前Bloombergで語った。
もしもFRBが利上げをしなければ、市場はそれを《隠れた悪い材料が存在するため》と解釈し下げるだろうという予想だった。
FOMCでは予想どおり利上げが決定された。
それでも米国株は大幅安となった。
つまり、米市場に逃げ場所はなかったのだろう。

実は、このロジックは複数の《識者》によって語られていたことだ。
これについてジェフリー・ガンドラック氏はCNBCでこうコメントしていた。

「私が笑った議論は、金融メディアでみんなが『もしも利上げしなかったら、市場には極めて悪いことになる』と話していたことだ。
FRBが何か悪い超機密情報を知っているととるためというものだった。
冗談はよしてくれ。
FRBは超自然的能力なんて持っていない。
彼らが知っているのは、私たちも知っていることだけだ。
私たちが知っている以上のことは何も知らない。」

エラリアン氏、ガンドラック氏の意見は実は相反するものではない。
要は、市場は不合理に動くこということなのだ。
もう少し言えば、期待とは合理的とは限らないということだ。

エラリアン氏は、FRBに特有な政策ツールについて指摘する。

「他の世界が持っていない政策ツールをFRBは持っている。
とても重要なことで、FRBは期待に影響を与えている。
米国だけでなく全世界に対して力を持っている。
すべての人が今日の(FRBの)判断を注目している。
もしも大きく注目されているなら、それは影響力があるからなんだ。」


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